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2024年6月7日 23:53
yagiと申します。今回は私の企画に作品を提供していただきありがとうございます!作品読ませていただきました。読んでいて田舎の風景が自然と浮かぶ素晴らしい情景描写が良い作品で、没入して読む事が出来ました。日が出ているのに木陰によって辺りが暗くなったり、滝の飛沫、梟の声。そうした自然の細やかな描写というのが出来るという事は、普段からマスクさんがそういった些細な現象、風景、五感に対して敏感に感じ取っている感性豊かな人である事が伺えます。それが作品に投影されているのでしょうね!そして面白いと思ったのは滝の描写です。右京滝と左京滝。左京滝は綺麗で透き通るような水に対して、右京滝は砂埃が舞う濁った滝。私は隣り合っているの滝と勝手に解釈しました。源流が同じはずなのに川の様子が違うというのは、別の世界であるからだと思いました。左京は綺麗で子供が遊んでいる人間の世界、右京は濁っていて、とても綺麗とは言えない様子で河童がいるため、妖怪、もののけ、そういった世界。妖怪と聞くと醜い姿という印象を大体は受けると思うので、濁りというのはそことリンクしているのでしょう。河童の名前も右京の助と、人間になった左京香と滝にちなんだものになっています。とても良いギミックです!主人公は犯人を追って妖怪の世界に紛れ込んでしまった……みたいな、そういう描写として滝を使ったのはベリーグッド! そしてこのお話のメインである河童。河童というと実は元々は赤かった、というお話をご存じでしょうか。元々体が赤かった河童は村でキュウリを盗んで食べていると、村人に捕まって「殺してやる」と脅された事により青ざめて、体が緑になってしまった。けれどそこに優しい村人が現れて「二度と悪さをしない」という約束をして川に逃がしてやった。それ以来、河童は人里には現れなくなった。ちゃんちゃん。そんないたずら河童と違い、作中に出てくる河童、右京の助はとてもフレンドリーで人間に好感をもった妖怪というキャラクターで出てきます。主人公に泳ぎ方を教えていたり、魚を分け与えていたりする場面は中々に可愛らしく、見ていてほっこりしました。けれど長く生きている存在として、主人公の安易さに対して指摘したり、達観した視点を持っているところから大人びている姿も垣間見え、子供のようだが大人というキャラが、この作品をしっかり引っ張っていました。河童が良いキャラのおかげで、主人公の最後の結論に読者は色々想像できる訳ですね。いやあ、よくできた作品だ。最後に一つだけ誤字報告です(小声)最後らへんの部分で『「謝られたよ。何も言わずに人魂を使ってワシを1人にした事を…」 「左京ノ助…」』という部分の「右京ノ助」が「左京ノ助」になっちゃってます……!長々と書いてしまいましたが、改めて私の企画に作品を提供していただき、ありがとうございました!今後とも良き作品を生み出し続けてください!良きカクヨムライフを!
作者からの返信
yagi様、企画に参加させて頂きありがとうございます!その上、素敵なコメントまで頂けて感謝の極みです。yagi様の言う通り、右京滝はこちらの世界とはまた違う所だったのです。素晴らしい考察です。しかし、人間が川や左京滝を埋め立ててしまったら、右京滝も無くなってしまうそんな儚い所でもあります。それに昔の河童は赤かったのですね!良い話を聞きました。ちなみに私の知る河童はキュウリが好きではないようです。右京ノ助は食べ飽きておりました。それから誤字報告ありがとうございます。気を付けてはいるのですが、よく間違えます。すみません…改めてになりますがコメントとても励みになりました。お互い良いカクヨムライフを送りましょう!
2024年6月7日 12:48
切なくて不思議なお話でした。雅人は河童になるのでしょうか。素敵なお話をありがとうございます。
時輪めぐる様、いつも読んで頂き励みになっております!雅人はもしかしたら河童にならないのかも知れません。しかし、結婚して子供が出来たらあの村に帰ると思います。そしたらきっと子供は河童と仲良くなるかもです。その子供が今度は河童になるかならないかの葛藤をするかもです。コメントありがとうございます!
yagiと申します。
今回は私の企画に作品を提供していただきありがとうございます!
作品読ませていただきました。
読んでいて田舎の風景が自然と浮かぶ素晴らしい情景描写が良い作品で、没入して読む事が出来ました。
日が出ているのに木陰によって辺りが暗くなったり、滝の飛沫、梟の声。
そうした自然の細やかな描写というのが出来るという事は、普段からマスクさんがそういった些細な現象、風景、五感に対して敏感に感じ取っている感性豊かな人である事が伺えます。それが作品に投影されているのでしょうね!
そして面白いと思ったのは滝の描写です。
右京滝と左京滝。
左京滝は綺麗で透き通るような水に対して、右京滝は砂埃が舞う濁った滝。
私は隣り合っているの滝と勝手に解釈しました。
源流が同じはずなのに川の様子が違うというのは、別の世界であるからだと思いました。
左京は綺麗で子供が遊んでいる人間の世界、右京は濁っていて、とても綺麗とは言えない様子で河童がいるため、妖怪、もののけ、そういった世界。
妖怪と聞くと醜い姿という印象を大体は受けると思うので、濁りというのはそことリンクしているのでしょう。
河童の名前も右京の助と、人間になった左京香と滝にちなんだものになっています。
とても良いギミックです!
主人公は犯人を追って妖怪の世界に紛れ込んでしまった……みたいな、そういう描写として滝を使ったのはベリーグッド!
そしてこのお話のメインである河童。
河童というと実は元々は赤かった、というお話をご存じでしょうか。
元々体が赤かった河童は村でキュウリを盗んで食べていると、村人に捕まって「殺してやる」と脅された事により青ざめて、体が緑になってしまった。
けれどそこに優しい村人が現れて「二度と悪さをしない」という約束をして川に逃がしてやった。
それ以来、河童は人里には現れなくなった。
ちゃんちゃん。
そんないたずら河童と違い、作中に出てくる河童、右京の助はとてもフレンドリーで人間に好感をもった妖怪というキャラクターで出てきます。
主人公に泳ぎ方を教えていたり、魚を分け与えていたりする場面は中々に可愛らしく、見ていてほっこりしました。
けれど長く生きている存在として、主人公の安易さに対して指摘したり、達観した視点を持っているところから大人びている姿も垣間見え、子供のようだが大人というキャラが、この作品をしっかり引っ張っていました。
河童が良いキャラのおかげで、主人公の最後の結論に読者は色々想像できる訳ですね。
いやあ、よくできた作品だ。
最後に一つだけ
誤字報告です(小声)
最後らへんの部分で
『「謝られたよ。何も言わずに人魂を使ってワシを1人にした事を…」
「左京ノ助…」』
という部分の「右京ノ助」が「左京ノ助」になっちゃってます……!
長々と書いてしまいましたが、改めて私の企画に作品を提供していただき、ありがとうございました!
今後とも良き作品を生み出し続けてください!
良きカクヨムライフを!
作者からの返信
yagi様、企画に参加させて頂きありがとうございます!その上、素敵なコメントまで頂けて感謝の極みです。
yagi様の言う通り、右京滝はこちらの世界とはまた違う所だったのです。素晴らしい考察です。しかし、人間が川や左京滝を埋め立ててしまったら、右京滝も無くなってしまうそんな儚い所でもあります。
それに昔の河童は赤かったのですね!良い話を聞きました。ちなみに私の知る河童はキュウリが好きではないようです。右京ノ助は食べ飽きておりました。
それから誤字報告ありがとうございます。気を付けてはいるのですが、よく間違えます。すみません…
改めてになりますがコメントとても励みになりました。お互い良いカクヨムライフを送りましょう!