永遠に回し　のぞいていても

もうこれより美しい景色には

出逢えない　

そう　わかっていたんだ

だから

1番美しい

この万華鏡の景色を

一つのシャボンの中に

閉じ込めた

けれど　それも

パチン　と

消えてしまった

僕はそれから

深い柊の葉を

一枚胸元で　あたためた

祈るたび　それが

チクリとして

歌わなくてはと

小さく唇をひらくのだけれど

ひらくのだけれど

--------------------------------

童話『オパール』より

教会にて

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい