第25話 雨空下の待ち合わせ

バシャバシャバシャバシャ

 どしゃ降りの中、待ち合わせ場所のファミレスに駆け込んだ。入り口で荒れた息を整えて店員さんに友人と待ち合わせをしていると話すとすぐに席まで案内してくれた。

「お、アキ!」

「ゴメン、遅くなった……」

「いや?…ゆーてまだ8分あるぜ」

 ホレ、と凌空自慢の懐中電灯を見せた。アナログで読みにくかったけと18時17分に針があった。18時25分集合であることをすっかり忘れていて気づいたのは10分くらい前だった。

「間に合ったのなら何でもいいや」

 凌空からハンガーを受け取りレインコートをかけて向かいに座った。

「外どうだった?」

「いやめっちゃザーザーよ」

 とりあえず冷えきった体を温めるべくレインコートを脱ぐよりも優先して頼んだホットカフェラテを1口……

 あちぃ

「俺はコレ飲んだら動けるけど...」

「おん」

「凌空」

「なぁに?」

「それは何だ?」

 俺はテーブルに置かれたパフェを指差した。

「え?パフェをご存知ない?」

「そうじゃねーよ。こっから1時間は雨ん中いんだぞ」

「せやね」もぐもぐ

「風邪ひくぞ」

「ひいたことない」

 コイツ確か馬鹿だったな

「今かなり失礼なこと思っただろ」

「イヤァ?」

 ま、もう少し待つか…

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