第16話 暖雨の一時
……
「…凌空ー」
部屋のカレンダーをぼんやり見つめながら呼「なにー」と隣の部屋から声が聞こえた。アイツは今隣の部屋に隠してるらしいちょっといいお菓子を取りに行っていた。
「3日ってさー」
「おん」
「お前追試じゃなかったっけ?」
「ゑ、ま?ちょ、ちょっと待って!」
めっちゃ焦ってこっちの部屋のカレンダーに壁ドンした。
「あれ?」
「……ンフフッ」
カレンダーには7月3日の欄に「科学 追試」と書かれていた。
「…アキ」
「どした?」
「アキ?」
「なになに?」
「3日後って」
「いやいや、俺は3日と言ったけど3日後はお前が勝手に、フフッ、勘、ッ違いをw」
「笑うなよぉ」
「あはははははははははは」
顔が真っ赤の凌空に我慢できず笑ってしまった。
いつの間にか降っていた雨の音すら書き消せるくらいの笑い声の自信がそのときにはあった。
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