第17話 ひとりめ

「またなアキ」

「またなー」

 2人で話し合った結果、俺は隣の高校2人の方を調べることになった。凌空は"山本"の方で苦戦しそうな気がしたけどそれは凌空の担当だから頑張れとしか言えなかった。この組み合わせは効率的だからよかったのかもしれない。

「……」

 今日は雨は降っていないが今にも降りそうな空模様だった。簡単に見るくらいしか時間はないっぽかった。なんで傘忘れちゃったんだろう…なんての思いながら足を運んだ。

「……着いた、」

 俺が向かった場所は高校ではなく公園。ここは最初の事件現場の東西中央第一公園だった。公園は大型トラック1.5台程で他の公園と比べると狭めになっていた。道路側の入り口には自販機とゴミ箱が1つずつあり街灯も何本もあったから夜は明るい方になるのかと予想できた。

「…ん?」

 赤いブランコの足元に何かあるのに気づいた。ブランコにゆっくり近づくとそれが花束やお菓子であることがわかった。ここで絶えたことも…花が枯れてないことからわりと最近供えたことから親族が供えたものだろう。

 ……

 この時、何を考えていたのだろう、自販機の横に生えていた紫と白の花を1輪摘み花束の傍に置いてその場を去った。少し遠くの背後からゴロゴロという音が聞こえた気がした。

                   ―――――――

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