偏った思考

ヤツは文句ばかり述べて解決のための行動を何もしなかった。それがコイツの罪だ。

イライラしながらオレは相手の文句に曖昧な相槌を打ちながらコイツをどう殺してやろうかと考えた。

別に考えるだけなのだから犯罪ではないだろう?


オレは人間がキライなんだ。ヘラヘラヘラヘラして同調しなければ面白くないヤツとして敵とみなされる。そんな世界が面倒だ。面倒だがそうしないと生きていけない。

そうしないと生きていけない自分自身にも嫌気がさす。


「なるほどー」「そうですね」思ってもいないことを笑顔で述べながら頭の中でコイツの身体を引き裂いてみる。こんな汚い奴でも内臓はオレと同じ構造をしているのだろうから不思議だ。

その性格の悪さはどこから来ているんだ?

オレは考える。


皆々、頭の中はオレと同じことを考えているのだろうか。それなら身体構造が似通っているのも納得だ。結局、この世はクズの集まりだったという話なのか。


あー、めんどくせ。

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