霊感と生物感
生物感の持ち主である私は生き物が視える。
といっても私の生物感は少し弱いのか全ての生き物は視えないようだ。
幽霊猫が生き物と戯れているのを視える時もあれば何もないところで幽霊猫が威嚇している時もある。幽霊猫は生物感が強いらしい。
生き物が視えるのは珍しいことなので私は嬉々として色んな人にそのことを話した。
皆は「生き物なんかいない」「そんなの怖い話に出てくる物語上の存在に過ぎない」って言って信じてくれないけど本当に視えるんだ。
この生物感を持っている幽霊は一定数存在するが生き物が居ることの証明が出来ないため嘘だと見なされてしまう。
また、生き物の方も私たちが見えていないのかわからないけど話しかけたり触ったりしても無反応なので生物感を持っていたところで面白くない。
だけど、この前私たちが見える生き物に会ったんだ!
今、私の目の前に歩いているこの男性は明らかに私のことが見えている。見えないフリをしているのは他の生き物に変な目で見られないように気を付けているのだろう。
そんな状態の男性が私たちのことを認識しているというのがわかった理由はシンプルで暇していた私が試しに男性を叩こうとしたら構えたからだ。
「ねえー見えてるんでしょ?私が見えてる生き物初めて視たんだよーお話ししようよー。」
ふよふよ男性の周りを漂いながら私は話しかける。
頑固なのかわからないが男性は平然とした顔で無視してくる。
ずっと話しかけたら反応してくれるかな?
決めた!今日からこの人が反応するまでずっとついていこう!
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