第4話 知恵の地
「ここは…… 」
そこには、本が沢山あった。俺の求めている、言語学習の手助けや、この世界について知ることが出来るかもしれない
「レイン、あまり荒らさないように、私はリビングで休んでいるから、なにかあったら呼んでちょうだいね」
そう言うと彼女は、部屋から出ていく
相当疲れているようにも見える、今はそっとしておこう。
「ここら辺だな、 ん? これは、なんだろう」
本の題名には、『天知大戦記録』と書かれている。
面白そうだ、一度見てみよう。
『天知大戦』
古代ユラネル王国を発生地とした、小規模戦争が、大規模な戦争になるこれを、天知の大戦と言われている。四族が、争い殺し大陸ユルエラの統一を行おうとした、しかし、その戦争は、今から8000年前に終結した。理由は、古龍ユラリザレルと、邪龍オリオンの復活が大陸に影響を及ぼしたからだ……
「ほぇ、そんなことがこの地では起きたのか」
『古龍と邪龍』
この地の神、古龍ユラリザレルと、邪龍オリオンの争いが始まる、それから四族は、神を助けようと団結し、邪龍オリオンを討伐する事に成功を治める。龍命を消費しすぎた、古龍ユラリザレルは、眠りに付き今も、天知の地の上空で眠っているとされる。
「神が、『龍』? 」
急に コンコン っと、ノックする音が聞こえる。
「レイン、入っていいか? 」
扉を開けると、そこには俺の父『ルイ・サウレナ』が立っていた。いよいよ、犯罪者との関係がぁ、とか何とか思っていたが、それは後々本で分かることだ。彼は、俺が焦っているのに勘づいたのか、口を開き
「レイン? 大丈夫か? 」
「いえいえ、お父様なんでもありません」
「なら、よいのだが、そう、明日から剣の修練をお前に付けようと思う! 」
俺は思った。コイツは馬鹿なのか? と、いやいや4歳の子供が犯罪者になれと、いくらなんでも早すぎでしょ。それとも、この国の法律ってそんなにガバガバなのか? ああん?
「いえいえ、お父様、お言葉ですが、剣の修練はまだ、私には早いのでは? 」
彼は、不思議そうな顔をしては、口を開く。
「なんでだ? お前位の歳になれば、もう剣を扱えないと、この地ではやって行けないぞ? 」
え? ま ? まじか、 一瞬取り乱したが、直ぐに立ち直り、
「じゃぁ、レイン、明日庭で修練をするから遅れずに来いよ」
そう言うと、部屋から出ていく。
気を取り直し、また本を読み出す、何時間もゆっくり時間を掛けてこの世界について知っていく、まだ知れることは沢山あるだろう。
次の日──────
「おっお父様! すっ少しは手加減というものを゙! 」
コイツは、手加減無しで4歳の俺を木刀で殴ってくる。これ、新手の虐待だろ! グレようか?
「っ!」
全集中して、目の前の股間を蹴り飛ばそうと考え蹴りを入れようとするが、子供の俺がそんなことできる訳もなく彼に足を掴まれてKOする。
「かっ勝てませんって」
「レイン、お前に負けてしまえば俺も落ちてしまうからなぁ」
「お父様の階級は、どれぐらいなのですか? 」
そう聞いてみる、『階級』とは、流派による、自分の地位などが分かる
龍級 (龍に匹敵する強さ) リュウキュウ
↑
龍陽級 (龍人より遥かに強い強さ) リュウヨウキュウ
↑
龍影級 (龍人に匹敵する強さ) リュウエンキュウ
↑
龍空級 (龍に使えるくらいの強さ) リュウクウキュウ
↑
龍騎級 (龍騎士ぐらいの強さ) リュウナイトキュウ
↑
王級 (王に使える騎士ぐらいの強さ) オウキュウ
↑
騎級 (一般騎士ぐらいの強さ) ナイトキュウ
↑
上級 (一般人より上ぐらいの強さ) ジョウキュウ
↑
下級 (一般人ぐらいの強さ) カキュウ
また、3つの、三大流派があり、
『リザン流派』『ラネル流派』『カメル流派』
これらを基準とした剣士が沢山いるらしい。
「俺の階級か、俺は『龍騎級』だ結構手加減したつもりだったんだがなぁ」
……俺の父は、最強に近しい人物でした。
いや勝てるわけないやん
「おっお父様、本気の一撃を私に喰らわせて見てください! 私が立っていたら、私の勝ち、倒れていたら、私の負けということで、負けた方が勝った方の言うことを聞くというゲームをしません? 」
なんで、こんなのを提案したのかというと、俺は今現在、魔法というものに凄い興味を持っている。
父には、魔導書という物を買って欲しい! だから俺は負けられない!!
「わかった、いいだろう。しかし、どうなっても知らないからな」
父の木刀が光を放つ 、 え、え、え、え!?
庭一帯が吹き飛び、俺はその場に潰れた。
次の日──────
「ふぁ〜」
欠伸をしてから、ふとしたことを思う。
そういえば、俺ってこっちの世界では女性だったよな。今気がついたのか、自身に棒が付いていない事を思い出す。
「俺の容姿って、どんな感じなのだろう」
4歳にも、なってまだ、自分の顔を知らない俺が、今日初めて鏡で自分の顔を見る。
そこには、銀髪で、蒼い瞳の美少女が立っていた。
かわよ、前世の俺がこの子に会ったら一目惚れしてると思う。でも、それってロリ●ンやん。
「あっ! そういえば」
この村に図書館があると母から聞いた気がする。
今日行ってみようかなぁ。
「てか、こういうのって大体攫われるんだよなぁ。そうだ、短剣持っていけば、なんとかなるかな」
村──────
「それにしても、ここの村の人達は、いい人ばかりだなぁ」
(さっき、アポー(前世で言うりんご)を貰った)
図書館は確かここら辺だった気が……っ!
ちゃんと攫われました。なんでなん。村でも町と一緒なんすか? ざっけんなよ
俺は、攫い人の弱点を蹴り飛ばしダウンさせる。
(ありがとう。お父さん、お陰でちゃんと弱点を潰せたわ)所有している短剣を相手の首元に向けチェックメイト。そのまま、攫い人を、騎士に届けると、図書館に向けてまた歩き出す。
図書館──────
カウンターに、図書館の管理者的な人が立っている。
「あっあの、この図書館に魔法についての本や、魔導書? とかって置いてたりします? 」
「ああん? 子供はあっち行った! 」
ああん? 喧嘩売ってんのか? ああ?
ブチ切れそうですが、ここで問題を起こせばお父さんやお母さんに怒られそうなので、ここは権力を見せつけようと思います。
「すみません、この地を統治している、サウレナ家の娘なのですが」
そう、これは必殺技なのである! この前気付いたんだけど、なんとうちの家は、案外位の高い貴族に属するみたいです。なのに…… 全然貴族味がないんですが……
「あぇっ!? すっすみません。無礼を働いてしまいました。申し訳ございません」
それで宜しい。
「魔導書ですね、一般の方では、入れないのですが、貴族とならば、話は別です。あちらのお部屋が、魔導書庫となりますのでどうぞお入りください」
俺は言われた通りにその部屋に入る。
そこには、──────
古龍ユラリザレルの眠りの神殿『ルザミネ』───
「古龍ユラリザレル様は、まだ目を覚ましておりませぬ」
2人の、龍人が神殿ルザミネで、お茶をしている。
「そうですな、我ら龍様は、そろそろ起きるはずなのですが……」
2人共、真剣な顔をしながら、お茶を飲んでいる。
「憎き邪龍オリオンは、本当に死滅したのですか?」
「ああ、この目で見た、邪龍オリオンが砕け落ちる所を」
そうして、午後のお茶会は終わり、龍人2人は、龍に課せられていた仕事に戻るのであった。
作者から、
なんと、風を引いてしまい2日間お休みを取らせて頂きました。毎日楽しみにして頂いている方には申し訳無いことをしたなと思っております。今回は気合いを入れて小説を書きましたので、良ければ読んでくれると嬉しいです。
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