7-9

「今までお世話になりました」

「本当に助かった」

 テレプとスタンティムが、頭を下げた。浜には、村人たちが見送りに来ている。

「いえ、あなたたちを助けるのは必然でした」

 レアカが、微笑みながら言った。

「いつか必ず戻ってくるよ。大量のお土産を持って」

「無理をしないで。楽しいお話ができたら、それがお土産げでいいから」

「わかった」

 テレプも微笑んだ。

「ご安全に。天気は、ずっといいはず」

「それは予言?」

「予想よ」

 テレプとスタンティムは船に乗りこだ。二人にとって初めての、北への旅立ちだった。

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