第4話

無事武尊と付き合えることになった私だけど…



ある一件のメールで全てが狂い始める。


数日後の、ある夜。


ピロンッ



私のスマホにメールがとどいた。


送り主は、「神楽 涼」。



涼は、5、6年のときのクラスメイトで、サッカー友達。

とは言っても、私達のような地元のクラブじゃなくて、日本代表チーム附属のところで活動してるらしい…格が違う…



と、いうことで、顔もイケメンなのだ!

武尊と涼は本当にモテてたなぁ。



武尊が私を選ぶなんて…何かの間違いかな。


まあ、付き合えて嬉しいけど!!


それにしても、涼は元気かなぁ。





そう思いながらスマホを開くと。



『俺、好きな人ができたんだ。』



!?



涼…好きな人できたの!?


ていうかなぜ私に言う!?

誤爆??



『結南、元気?』


…と、きたから、多分誤爆ではない。


『そうなんだ。私は元気だよ。

好きな人、誰?ヒントちょーだい!』


『んー、どうしよっかなぁ』


『あ、嫌ならいいよ〜』



嫌なら無理して聞き出したくないし。

そう思ったけど。


『いや、あげるよ、あげる』


まあ、きいとこっ。最初は、


『まずはねぇ、背が高くて、髪が長くてよく結んでる。』



と、ありきたりなヒント。

これは私にも当てはまる。自分で言うのもアレだけど、背の順だって女子で1番後ろだもんね。



『それで、元6年3組。』


私と涼は、6年3組だった。1学年4クラスだけど、1クラスに25人。女子はその内の13人だから…いや、でも今の時代そういうのは良くないか。



男子だって可能性も…。


『ちなみに、女子だよ』



おお、いいタイミング。


そっか、だから13人にしぼれる。


でも、さすがに私はないよねぇ〜。


まあ、それは置いといて、髪を結んでたのは8人だった気がする。



もしかしたらもう少しでわかるかも?


『それで、最後のヒントだけど…眼鏡はかけてない。』



おっ?8人の中で眼鏡かけてる人2人しかおらんよ?



まだ6人かぁ。むずかしいなぁ。


びっくりなことに、私はまだ候補に残ってるのであります、はい。



結局誰なんだろ?


まあいっか。寝よっと。



ーーーーーーーーーーーー



ピヨピヨピヨピヨ



しゃき!


今日こそは早起きですよ!


なんでかって?


忘れたんですか、私武尊と一緒に行くんですよ!途中まで!



「いってきまぁす〜」


外に出ると、武尊が待っててくれた!!


「おはよ」


「おはよっ!!」



それからは小学校のときの思い出とかを語り合いながら途中まで一緒に行けた!!



そして、駅にいくと、


「ちっ、リア充が。とっとと幸せになれ」


桃がおはようの代わりにこれを言ってきたのであった。



「おはよ、桃。今日ね、武尊と途中までー。」


「はぁ!?????」


「うわ。周りの人の視線集めてるよ、桃。」


「まじで付き合ったんかーい!?しかも朝かららぶっらぶ、らぶっらぶのうふふあははで登校しやがってぇ〜!!バカップルぅ〜!!」



桃って周りの人を気にしないタイプだったのか。

私が前叫んだ時よりもうるさいよ。







「とにかく、お幸せにぃぃぃぃ!!!」



「う、うん。ありがとう」


ーーーーーーーーーーーーーー


放課後。


家に帰ってから、涼にメッセージを送る。


『やっほ!今日の!ヒントちょうだい!』







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