第3話
「結南、久しぶり…ところで、なんでサッカーしてんの?」
タイミング悪いなぁ…
何言われちゃうのかな…
「俺も混ぜてよ」
!?
と、いうことで。
武尊&私 VS 小学生達
で、試合をすることに。
結果はもちろん、武尊と私チームの圧勝であった。
そして、なんやかんや、小学生達と仲良くなって、別れた。
「お姉ちゃんとお兄ちゃんバイバーイ!」
「また遊んでよ!絶対!」
「うん、ばいばい!」
「またな。」
ふぅ、楽しかったなぁ。
じゃ、なくて。
「ごめん武尊!!なんか、巻き込んじゃって…」
「いや、俺も楽しかったし。」
「そ、そっか。ならよかった。」
なんか…妙に緊張するな…。
沈黙を破ったのは、武尊だった。
「結南、俺が言いたいことはこの前の電話で全部言ったつもり。…だけど、もういっかい言わせてほしい。俺は……
結南が好きだ。」
好きな人から、そうささやかれて、心臓がギュン、ってなった。(なんか前にも似たようなことあったな…)
「だから…俺と、付き合ってください。」
「!!」
夢じゃない?
現実だよね?
「う、ん。私で良ければ!よろしくお願いします」
「……。」
?
え、私変なこと言ったかな…?
やばいやつ?
と、思ったら。
「…まじで?」
「え」
「ほんとに?」
「うん?」
「…よっしゃ」
「はい?」
「まじで怖かった…結南がOKしてくれるか。」
あ、そーなんだ。
すっごくモテる武尊でも、告白に勇気がいるのか…。
「えっーと…私からもいい?私も武尊が好きだよ」
「え!?そ…うなのか?」
「うん、小1の頃から…。」
なんか、自分で言ってて恥ずかしくなってきた…。
「小1…?」
やば、引かれちゃったかな。
「俺も…小1の頃からだよ。同じサッカークラブになった時から。」
「え…?同じかもしれない…」
「…まじか。きっかけは?」
「ええっと…たしか…パス練習の時にペアになって、ミスしても励ましてくれたりしたからかなぁ…」
「…俺も、その時。」
「う、わぁ。いろいろと同じ」
「俺たち、6年間も両片想いだったんだね」
「ほんとだねっ」
私が笑うと、武尊も優しく笑いかけてくれた。
「中学校は違うけど…休日とか、絶対会いに行くから。平日も朝に途中まで一緒に行ったりしたい。」
朝…!!いっしょに…!!
「行きたい!!」
「じゃ、毎日結南の家まで迎えにいくから。」
「うん…えっ?私の家知ってるの?」
「結南の家?知ってるに決まってんじゃんか。好きな子の家なんて知ってるもんだろ?」
「まあ、私も武尊の家知ってんだけどね…」
「へーえ。なんで?」
武尊が面白がって言った。
「だ、だって…バ、バレンタインチョコを…渡そうと思ってたんだもん…」
「俺"も"ストーカーした。」
「"も"って何!?"も"ってぇ!!」
「ははっ、俺たち、同じだね。」
「…うん」
そう。武尊とは同じなところが多い。
これもディスティニー…?
「じゃあ、さ…これからよろしくな。」
「うん…!!よろしくねっ」
これから、私の中学校生活がもっと輝く予感がした。
これでめでたし
に、したかったんだけどー。
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