間話5 寝取られは悪い文化、純愛以外は認めない
「涼也君が無事に見つかって良かったね」
「いつの間にかホテルの外に行ってたからちょっと焦った」
「だよね、やっぱりGPS様々だよ」
ホテルから抜け出した涼也を探し出して無事に部屋まで戻ってきた私とお姉ちゃんはそんな話をしていた。涼也のスマホにこっそりとインストールしていた遠隔監視アプリが無ければ見つける事は極めて困難だったに違いない。
「でもやっぱり涼也君が持ってるコンプレックスは相変わらずって感じかな」
「今までの涼也の人生経験が今の価値観を作ってるからそう簡単には治らない」
「まあそんな涼也君も可愛いんだけど」
ちなみに涼也のコンプレックスを刺激するような事をしたのは勿論わざとだ。あのタイミングでお姉ちゃんが竹林の小径で呼び出されて告白される事を私は事前に知っていた。
もはや私やお姉ちゃんといる事が当たり前になりつつある涼也の危機感や焦燥感を煽るためにあえてあの告白の場面に連れて行ったのだ。それにより涼也は頭から冷水を浴びせられたような衝撃を受けたに違いない。
もしかしたら私やお姉ちゃんが他の誰かのものになるかもしれないというプレッシャーを与える事が一番の目的だ。まあ、私やお姉ちゃんが涼也以外を選ぶ事はあり得ないが。
本当は私が告白される場面もお姉ちゃんに協力して貰って涼也に見せつけるつもりだったがその前にホテルから居なくなってしまったためそれは辞めた。
夕食後から入浴までの間に何があってホテルを抜け出したのかは知らないが、上手く立ち回って涼也にヘイトが向くように仕向けたのは私達なので今回の行動は想定範囲内だ。
「あんまりやり過ぎると涼也君の脳が破壊されちゃうからそこだけは注意はしないとね」
「寝取られは悪い文化、純愛以外は認めない」
涼也には可哀想だが私とお姉ちゃんだけのものにするための過程で苦しんで貰う必要がある。だがその先にあるハッピーエンドを迎えるためにはこれも必要な犠牲だ。
「涼也君が私達のものにならないなら何もいらない」
「涼也は必ず私とお姉ちゃんのものにする」
そのために今までお姉ちゃんと一緒に色々と頑張ってきた。修学旅行の後に控えている学園祭で涼也にチェックをかける。そこで涼也を私とお姉ちゃんのものにして完全にチェックメイトだ。
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間話を挟んで修学旅行2日目に入ります〜
学園祭では一体何が起きるのか(すっとぼけ
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