第15話  聖女の夢

 僕は、エロイーズに故郷のジェダイン・オアシスに連れて行かれて、

 その日は、昼から、僕の家の部屋でやりまくることになった。


 マークになったエロイーズが、僕を離してくれないんだ。

 前世は男のくせに、現世は女であるという自覚はあるらしく、激しく求めて来るんだ。本当は、娼婦だったんじゃないか? ってくらい。


 あまりにも、悶え声を出すから、じい様が怒って部屋に入って来たくらいだ。


「うるさいぞ!! アル!! 女連れの里帰りは良いが、お前のは良いのか!!」


 はい、もっともです。

 僕は、腰を止めてじい様の方を見た。


「止めるなよ~~ 今度は後ろからな」


 エロイーズは、焦れた声でねだってくる。


「じいさん、五月蠅いぜ~ せっかく、労働した後の楽しみだっていうのに~ それとも、じいさん。俺のケツの穴でも眺めたい訳~~」


 四つん這いになって、尻をじい様の方に向けようとするのを、僕が自分の竿を彼女の中に入れて思い切り腰を振ってやったよ


 その様子にじい様もあきれ果てて、僕の部屋を出ていった。


 早く、エロイーズを疲れさせるんだ。

 彼女は、清楚なお嬢さんだ。

 こんな事は慣れていないはず。


 僕は、これ以上は無いというくらいの速さで腰を振ったぞ……


 ――――先に眠ってしまったのは、僕の方だったようだ。


 また俯瞰した夢――

 予知夢の前触れだ……。


 僕は、何処の国か注意深く探ってみた。

 一人の男が脳裏に浮かんできた。たしか、大陸内陸の国エラドーラ共和国のドナルド・ゾルデ大統領だ。悪人で、人を蹴落として今の地位についたんだ。肖像画がかなりの悪人面だったから僕も覚えてる。

 彼の運勢を占ってくれるように心配した、彼の奥さんから予見の依頼が神殿に届いていたはず。


 あまり、いい結果は出てなかったと思うけど、悪人でも、奥さんには唯一無二の旦那さんな訳で心配なのだろう……。


 僕は、見てしまったんだ。馬車でのパレードの時に「ダーン!!」と放たれた銃声!! 崩れ落ちるソルデ大統領の身体……。


 犯人は何処だ!!


 近くではない!! あれは、拳銃ではない。小銃ライフルだ。何処か離れたところから狙ったみたいだ。僕は、視線を遠目にした。

 そうすると、そこから二本先の木の上に小銃ライフルを持った金髪の男がいた。

 銃口から煙が上がっていた。間違えなくこいつが犯人だ。


 あれ? ちょっと待て? 誰か出てきたぞ? 銀髪? え? え? 銀髪の女の子が大統領に近寄って、治療を始めた。

 あの出血なら助からないだろう。弓矢ではなく弾丸だぞ。

 撃たれた部分に手をかざし、弾を他の身体の組織を傷付けることなく摘出した。流れた血液もいつの間にか消えて、撃たれた大統領が一番驚いていた。

 その銀髪の子の顔が後ろ姿で、一度も顔が見えないんだ。

 これでは、聖女の出現は本当だが、誰だとは報告ができない。


 僕が目覚めると、エロイーズは真っ裸で毛布も掛けずに寝ていた。

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