席替え
わけのわからない幼馴染の反抗期真っ只中、オレのクラスは先週席替えをした。
なのにっ‼︎
なのにオレはつい毎朝、前までの席に一回座っちゃうんだよねー…。
恥ずかしいよねー…。
でもさ、寝ぼけててさ…ついね。
まぁ、そんなことはいいんだけどさ…
実は席替えしたら隣の席が、学年一の美少女と言われている
でさ、クラスの男子が休み時間とにかくオレの席に来るわけよ。
オレじゃなくて、遊沙さん目当てにさ…
そんなやからどもはオレに対する扱いはめっちゃ雑なくせに、遊沙さんにはめっちゃご丁寧な対応なわけですよ。
なんなら敬語使うやつとかもいてさ。
同級生ならタメ口でいいだろうにね。
ってわけで、みんな遊沙さんにはよそよそしく丁寧に対応するんだけど、オレはみんな同じ同級生なわけだから、誰それ構わず同じ対応してたんだよね。もちろん遊沙さんにもさ。
そしたら、なんか…なんか遊沙さんに懐かれてしまった気がするんだよね。
自惚れならいいんだけどさ…
でも、やっぱり自惚れではなかったという衝撃な出来事が訪れてしまったのだ。
席替えをして二週間したくらいに先生がまた席替えします‼︎なんていうんですよ。
クラスの男子は、大喜びだよね。
遊沙さんの隣になりたいからさ。
でも…オレはやっとこさ朝、席を間違えなくなってきたばっかりだったから正直席替えしたくなかったんだよねー。
まぁ、先生が席替えしたいっていうから…ね。みんなも喜んでるし…さ。
あー、でもまた朝みんなに笑われるって頭よぎったけど仕方ない。
席替えに静かに応じた。
そして新しい席が決まり、席替えの大移動が開始されようとしたその時、事件が起きました‼︎
時刻は二時過ぎ、曜日は火曜日でした。
そんな火曜日の二時過ぎに、オレが机と椅子を持ち大移動開始しようとすると…まさかの…
「さみしい」
とオレの制服の袖を掴む遊沙さん⁉︎
みんな大移動ストップしたよね…。
だれか一時停止押しました⁇ってくらいみんなとまったよね。
もちろんオレも。
そしてオレは、
「あー、さみしいよねー…。ここ日あたりよくて良物件だったし。ハハ…」
と笑いお引越し開始した。
するとみんなも再生ボタンが押されたみたいに何事もなかったかのように動きだした。
でも…なぜかその後オレたちは付き合っているという噂が流れてしまった。
まぁ、訂正するのもめんどくさいから放っておいた。
そんなとある日、反抗期真っ只中の那月から連絡が来た。
・火曜日の次に水曜日がいつまでもくるなんて思うなよ‼︎甘えるな‼︎・と。
…
意味わかんねーって思ったけど、反抗期には反抗しない方がいいと思い、
・わかりました・
と返事しておいた。
それから反抗期女からの連絡は、なかったと思い一安心していたら…トイレに行っている間にとんでもないメールが届いていた。
・さみしい・と。
⁉︎
オレは慌てて玄関に向かった。
もちろん那月の元へ向かう為に。
って言ってもすぐ隣なんだけどね。
慌てて那月の家のチャイムを鳴らそうとしたら、電話がなった。
那月からだった。
「那月⁉︎今オレ…」
「ウッソーん」
⁉︎
「へ?」
「うそ‼︎さみしいってやつ、ウッソ〜」
と笑い出した。
…
あぶねー。
あと数秒電話くるの遅かったら、オレは那月の家のチャイムを鳴らすところだったぜ。
まぁ、さみしいが嘘でよかった。
オレはそのままコンビニへと向かった。
でも、すぐに家に直行した。
なぜって…財布持ってなかったからね。
そういや最近那月、アリの話しなくなったな。
…
少しホッとした。
反抗期治ってきたのかな?
…
幼馴染は反抗期だし、学年一の美少女はオレのことが気に入ったみたいだし、なんか最近心が忙しいような気がする。
そしてオレは席替えして数日が経つというのに、いまだに席が覚えられないでいる。
完全に色々…迷子です。
続く。
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