幼馴染のやばい反抗期到来⁉︎

猫の集会

寝不足

 あー…寝みー…

 

 

 昼過ぎオレはベッドに転がり、キレイに澄んだ青空を窓からぼんやり眺めていた。

 

 

 外では、鳥がチュンコチュンコと楽しそうに鳴いている。

 

 

 …

 

 あの鳥…ムクムクしてんなー。

 

 てか、いい天気だなー…

 

 …

 

 

 昨晩の強風に豪雨は、どこへいったのやら。

 

 …

 

 

 ぽけ〜っ

 

 …

 

 

 あの昨晩の強風のせいでオレは寝不足でボーっとしていた。

 

 

 今日が日曜日でよかったわー…。

 

 学校だったら、五時間目完全に白目になってたか、眠くて変顔を先生に無料でお披露目するところだったわー…。

 

 そんなこんなでオレはウトウトタイムへと突入していくのでありました。

 

 

 そしたら、携帯がピコンとなった。

 

 那月なつきからだった。

 

 那月とは、オレの幼馴染でとにかくうるさいやつなのだ。

 

 ・アリちゃんのことどう思う?・

 とメールが届いた。

 

 あ?アリ?

 

 とりあえず眠いけど返信した。

 

 ・アリちゃんは、よく働くいい子・

 と。

 

 

 全く眠いのにくだらん質問しやがって…那月は、相当暇なのだろう。

 

 

 オレはそのまま爆睡の夢の旅へと出かけた。

 

 

 たくさん寝たおかげでオレは気分スッキリ爽快だった。

 

 まぁ、お昼寝目前で那月がへんなメールしてきたおかげでオレはアリになって働く夢を見たけどさ…

 

 

 

 月曜日、ドアを開けるとちょうど那月も学校へ向かうためドアを開けて家から出てきた。

 

 朝からやっぱりうるさい那月…だろうと思ったら、なんか那月が那月じゃないくらい沈んだ顔をしていた。

 

「那月?おはよ。」

 と声をかけると那月は、低く暗い声で

「ぉはょ…」

 と、蚊の鳴くような声で挨拶するとふらふらとオレより先に行ってしまった。

 

 ふらふらのくせに歩くのはやっ‼︎

 

 

 あー、那月日直か?それとも委員会の仕事で朝早くてダルダルなんかな?

 

 

 まぁ、いつもうるさい那月が静かで何よりだ。

 

 

 そんな那月は、最近学校でオレと会うと変顔してくる。

 

 

 …

 

 やっぱりいつも通りの那月だった。

 

 

「おーい、那月。今度の土曜日参考書かしてくんね?」

 といつも通りに話しかけると那月は、一瞬オレを睨んだ?

 

 そして、

「そんなのアリちゃんに頼みなよ」

 なんて言った。

 

 最近アリアリって…どうしたん?

 

 …

 

 よくわからなかったけど、

「アリはそんな重たいもの持てません」

 と返した。

 

 すると那月は、

「ずいぶんおやさしゅうございますねぇ」

 と、なんだか酸っぱいような変な顔をしていた。

 

 どうやら…那月に独特な反抗期がやってきてしまいました。

 

 

 アリの反抗期⁇

 聞いたことねーぞ?

 どんなんだよ⁇

 てか、なんでオレを巻き込んだ⁉︎

 

 …

 

 まぁ、那月は変なヤツだから仕方ない。

 

 …あ、オレも那月と同い年だし…変な反抗期きちゃったらどうしよう。

 

 こわいな…

 やだな…

 

 

 そんな反抗期真っ只中な幼馴染那月は、またも変なことを送信してきた。

 

 ・アリちゃんって小さくてかわいいよね。そんなところが好きなの?・

 と。

 

 

 … 

 

 

 またアリの話…

 

 

 なんで⁇

 

 オレって最近アリの守護霊ついてるん?

 

 …

 

 思い返せばこの間…オレはお菓子をぶちまけてそのまま気づかずに生活してて、いつのまにか部屋にアリの行列できてて、オレのこぼしたお菓子をアリがみんなで力を合わせてせっせと運んでくれてたっけ。

 おかげでオレはこぼしたお菓子、かあちゃんに見つからずに怒られなくてすんだんだった。

 

 仕事も早いぜ‼︎アリさん‼︎

 

 でも…

 アリが小さくてかわいいから好き?って言われてもな…

 

 なんて返すのが反抗期には正解なのかわからないけど、とりあえずオレは

 ・アリはとにかくオレの恩人だし頑張り屋さんだから嫌いじゃない・

 と返信しておいた。

 

 

 …

 

 全く那月は…なんなん⁇

 

 

 よくわからなかったけど、数日後学校で那月にあうと那月は、今にも噛みつきそうな犬みたいな歯を剥き出しの顔でオレに向かってきた。

 

 

「那月…そんな顔してるとモテないぞ。」

 と呆れていると

「あーそうですかぁ。別にいいですよー」

 と魂の抜けたような目をして去っていった。

 

 

 ヤダ…あんな反抗期オレはなりたくないっ‼︎

 

 心からそう思った瞬間だった。

 

 

 那月さんや…その反抗期みたいなやつ早く終わらせてください…。

 お願いします。

 とにかく七夕でもなくお正月の新年の神さまへのご挨拶でもないけど、早く那月の反抗期が終わるよう天へ願った今日この頃だった。

 

 

 

 

 続く。

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