閑話 配信者エリ
私の名前は五条恵理、最近流行りのダンジョン配信者を生業としてる探索者。配信者名はエリ。登録者は8万人と結構いるのです!2年かかったけどね!でもまぁ成功してる方でしょ多分。
今日は中層か下層でモンスター狩ろうかなって思っていたら中層の下の方でどう見ても魔法少女ルミナと魔法少女アリスにしか見えない子2人がダンジョンにいるのを見つけてしまったので見守っているところだ。
なんで確信があるかって?私は魔法少女オタクだからですよ。しかも混沌の魔法少女の子たちメインのね!
「はぁ〜滅多にちゃんと見られないルミナちゃんとアリスちゃんをこの目で見られるとは...!しかも服装おそろだし!可愛すぎるでしょほんと!しかもちゃんと強いし!」
興奮冷めやらぬ口調で話し続けるが、ちょくちょく寄ってくるモンスターに対しても油断せず直ぐに倒しまた見守りに戻る。
:このオタクはw
:今日は見守り配信かー
:追っかけは駄目だぞー
:あれなんで魔法少女がダンジョンにいるんだ?来れないはずじゃ?
:たし蟹
:あの2人めっちゃかわいいなぁ
:エリがオタクオタクしてるところ久し振りに見るなぁw
:生き生きしてるわw
:中層のモンスター瞬殺...サスガデス
:まー下層探索者の一端だし中層ならこんなもんって言っていいのか?サンプル少なすぎてわからん
:アリスの服装違くね?
「あれ?よくよく考えてみればたしかになんで魔法少女の2人がダンジョンのしかも中層にいるんだろう?誰か何か知ってる?あと服は多分着替えたんじゃない?おそろっていいよねぇ!」
自分の周りを浮いている配信用カメラを意識しながら手首につけてある腕輪から投影ディスプレイを表示してコメントを読む。これをスムーズに出来るようになったので配信初期に比べて上手くなったなぁとしみじみ思った。
それはそうとして、本当になんで魔法少女がダンジョンにいるの?魔法少女はダンジョンじゃ戦えないはずじゃ?
次々と疑問が溢れ出て来るし直接聞きに行こうかと何回か思ったがやっぱり推しは眺めるのに尽きると思いそう思う度に辞めていた。
やがてアリスちゃんが猪っぽいモンスターや蛇みたいなモンスター、猿みたいなモンスターとかと戦闘を初めてひやひやしたものの、無事に勝利しているし服もここから見る限り無傷っぽいので流石だなぁーと思うと同時に変だな?という思いが強くなっていった。
「変だね、ダンジョンの中では魔法少女は力を振るえないはずだから来ないはずなんだけどルミナちゃんとアリスちゃんは普通に戦えてるね」
:謎だー
:アリスちゃんは中層レベルなのかな?じゃあルミナちゃんはどうなんだろ?戦ってないけど
:過去の記録だけど魔法少女がダンジョン探索者やって中層上部まではパーティーで降りてた記録はあったよ。
:記録者さんだ!
:おお、中層上部までなら記録あったんだな
:説明しよう!記録者さんとはよく何か起きた場合様々な記録を何処からか入手してきてここで公開してくれている謎の人物である!
:解説者さんもきたww
:この謎2人はセットよなw
:記録者さん解説者さんいつもお疲れ様ですー
:流石の2人ww
「おーありがとうね〜、なるほどそんな記録あったんだ。んー?てことはあの2人新記録じゃない?」
:たし蟹
:ルミナちゃんの実力が知りたいなーアリスちゃんのは結構分かってきたけど相変わらず見てるだけだし
:新記録すげー
:一応まだ確定はされてないから公式記録としては残せないかな?まぁあとで要確認だな
:あ、移動しそうだぞ
:ほんとだ:どこ行く気だろ?まだ降りる気っぽいけど
:まさかワイバーン討伐狙いとか?
:ないない
:まっさかぁ
「どうなんでしょうね?ま、もうしばらく狩りながら見守ってみましょう、みんなもみたいですよね?ね?」
そう、視聴者に圧をかけつつ自分が見たいという理由9割であの2人をカメラに捉え続ける。
その後、ルミナちゃんが雷を纏った虎っぽい生き物を従えてるように見えることに驚き、アリスちゃんがワイバーンを単独討伐したときも、コメント欄と共に盛り上がった。そのまま2人は下層へと降りる気みたいだったのでまたついていく。すると、前からこの場にそぐわない紙飛行機がこちらにまるで意思を持っているように飛んできた。
「えっ怖!?なにあれ新しいモンスター?いやでもここ階段...」
自身の持ち武器である槍を構えて様子を伺うが、自身の手前に着地してそのまま動かなくなったので槍でつんつんってしたあとに手に取った。
「あれ、文字が書いてある」
【気づいてるけど無害なら放置します】
「ばれてーら」
:ばれてーら
:ばれてーら
:その紙飛行機どっから出てきた...?
:ばれてーら
:ばれてーら
:もうやめたほうがいいんじゃ?
「んー無害なら放置宣言貰ったし追っかけ判定されない程度に見続けるかなーそれに下層は中層ほどのんきには出来ないし」
流石に下層で中層ほど呑気にやってたら死ぬ。下層のモンスター強いし搦手使ってるくのがたまに居るんだよねぇー
下層に入り出来るだけ2人をカメラで捉えて観察しつつ周辺のモンスターを倒してしばらく経ったとき、とんでもなく嫌な予感がしてそっちの方向を一瞬見た直後に走り出した。
あれは絶対に無理。私じゃ倒せない。ギリギリ逃げれるかどうか、だけど階段は遠すぎる。協会でもやばかったら近くの人に救援を求めるといいと教えられるし大丈夫なはず!
「わああああああ!?!?ごめんなさいーーー!?」
◇◇◇◇◇
今日は2回行動。
明日はしらん。これ書き終わったのも今日の17時代だし。(投稿は18時)
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