第19話 3ヶ月後

今日は卒業式!式典はついさっき終了して私は高3なのでこの学校は卒業!大学に行くつもりはないから社会人だ!


...なんだけど。



「この通りだ!頼む!」


「私からも頼む!」



私の目の前で綺麗な土下座をかましてるのはついさっきまで在籍していた正確にはまだ在籍中この対策軍立学校の校長と総理事長のおじさん2人だ。そしてここは総理事長室である。


なんでこんなことになったかというと、教師になって欲しいということらしい。


いやなんで?と思ったので素直に聞いてみたら、



「その...な?我が校の生徒は主に探索者を目指す者や魔法少女が多いわけだが、実技の出来る教師が不足気味なのだ。しかも其方は色々と出来るではないか?探索者EXランクだしとんでもなく強くて汎用性のある魔法少女だしだから教師として残って生徒達を鍛えて欲しいなぁと」



総理事長真剣で切羽詰まったような表情でが色々と言葉を並べ始めた。

あー



「ようは実技の先生達の負担を分散させるためと強いから教師やれと」


「あいや!報酬やらはきちんと用意する!教師になったら学校の設備も大体好きに使ってくれて構わない。授業の内容も任せよう。幾つかは先に申請してほしいが...君にとっても利点はあると思うぞ?」



まぁたしかに学校の設備使っていいのは便利だ、それに明里やエリ、ミューリの様子も見れるしな。だから悪い話じゃない。悪い話じゃないんだが...そそられないんだよなぁ

お金はもうたくさんあるし稼ごうと思えばとんでもなく稼げる。明里に運用もしてもらってるしなー

しかも教師になると時間的拘束が相当あるし微妙だなぁ...たまに授業に出るとかたまに講義するとかそのくらいならいいけどガッツリ教師やるのはちょっとなぁ...



「すまないけどお断りしたい」


「そうか...」


「我々は君に無理強いはできないから君の意見を尊重しよう、惜しいがね」



めちゃめちゃ惜しまれてるなー意見変えるつもりはないけど。

...まーたまにの講義とかなら出ても構わんけど協会や政府からいつ依頼が入るかわからんし緊急時の異界対応もやりづらくなる問題があるんだよな



「うーむ...たまに講義するとかならどうだ?」



エスパーか?この校長。そのくらいならいいかなってさっき考えてたばっかだしいいか。



「そのくらいなら構いませんが頻繁にあるのは困ります。それから緊急時に呼ばれた場合どうするかも詰めておきたいですね」



とりあえずこんな感じかな、私もこの学校は嫌いじゃないし母校でもあるから完全に協力しないはちょっとね。あとそういえばだけどシステムメンテナンスもあるし。



「そうか!助かるぞ!ならその2つと細々したところを詰めよう、今からやるか?それとも今度にするか?」



総理事長が笑顔でそう言った。ほんとに嬉しそうだなこの人。校長はよかったとホッとした表情をしているが、すぐにどう詰めようか考え始めたのか難しい表情になっていた。さっきから校長ころころ表情かわってて面白いな、これでおじさんじゃ無かったら絵になったかもなぁ...あれそういや簡単な講義とかでもちゃんとやる時は教育免許いるんじゃかったっけ?...あ、持ってるわ第二種教育免許。取ったら単位貰えるとかで取ったわ。



「今度でお願いします、このあと予定がありますので」



絶対に外せない予定があるから今からは無理だね。



「そうか、なら君のアドレスにメールを送っておくから行ける日をピックアップしておいてくれ」


「わかりました」



総理事長がそう言って握手を求めてきたので握手を返す。

よし、今日はこれで帰れそうだな。

そのあとは適当に挨拶して総理事長室から出た。

さーて、このあとは宴会だ〜


実はこの3ヶ月の間に先のカチコミで保護した獣人少女のエリとミューリのこともあり楓と明里は混沌所属の魔法少女たちと通常の姿で仲良くなっており、混沌専用のカフェで楓の卒業祝をやることになっている。費用は実質楓持ちだけど特に気にしてはいない。(経済回さなきゃって思ってるくらいには持ってるからこういうときに散財しとかないとね)


あ、ちゃんとばれてないから問題なし。怪しまれはしたけど確信は持たれてないはず。



◇◇◇◇◇


解説6


異界対策軍立学校の授業は特殊で、学校は19年間幼小中高大一貫校、年2期制なのだが中学校1年10年生から期生毎に授業の変更が可能になる。ただその分授業は詰め込まれているし卒業必要単位数小学と中学と高校は別も他の校より多い。まぁぶっちゃけると高校13年生〜15年生は100単位と必修単位履修が条件なのだが、うちの学校は高校で最大200単位ほど特殊単位は含めない取れるし、必修は1年半で終わるのでフルで取ってたら2年で取り切れる計算になる。私の代にも2年で単位取りきって3年は遊び尽くしたやつがいた。楓は3年で遊ぼうとしたものの公欠が起きすぎてテストでよく死んだ結果、3年の1期でやっと100単位に到達。特殊単位授業外単位をいっぱい取ってなんとかしたとのこと。


特殊単位

英検2級等を始め探索者ランクB以上や魔法少女出撃30回など合計すると80単位ほどある授業外単位である。

その中で楓が履修判定になったのは72単位である。

あと必履修単位は高校2年間で10単位ある。



教育免許


第一種通常教育

 概要 小学校〜高等学校教育

 詳細 国数英理社体などのリアル2024年現代日本にあるような教育


第二種探索者/軍/魔法少女教育

 概要 探索者・軍・魔法少女に関する教育

 詳細 戦闘教育から講義までそれらのために必要な教育


第三種教授教育

 概要 大学教育

 詳細 研究分野・内容によって異なる



今の所全く関係ないけど第二次混乱期の追加説明。


第二次混乱期初期、インドネシア全土およびオーストラリア全土は複数の異界の出現とスタンスピードにより全ての人類圏を喪失。その全てを異界と魔物に占領された。

現在亡命政府が設立されており、インドネシアは中華連合国に、オーストラリアはアメリカにあり、国土奪還を目指している。しかしながら今までの攻勢はすべて失敗に終わっている。


補足 日本は物資援助はしているが戦力派遣はしていない。する気もない。

何故なら送った戦力は大ダメージを受けることがほぼ確定しているのにリターンがあんまりないから。と、上の方の戦力を派遣するのはいろいろな都合から躊躇われるから。

あと近くのことが忙しいのもある。



以下関係ない話


お話を書く感覚が開くと設定を忘れて矛盾しそうになるのどうしよ。というか今の所矛盾はしてないですよね?大丈夫ですよね?心配です。



2024,8,28書き直し。

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