第5話 異界ランクB鎮圧2
3分ほど移動しながら殲滅していると、近くから一際強い魔力を感じた。
「ルミナ、マリナがコアっぽいのあったって」
「うん。私も見つけた、あっちだよね?」
アリスが私の近くに戻ってきてそう報告してきた。方向を確認するとマリナが「そっちであってるよぉ!」というのであれでほぼ確定だろう。今回のコアは徘徊型だったのか異界の中心ではなく少し離れた場所にいた。
「見つけたの?」
「...コア...発見...?」
「...コア...徘徊型みたい...?」
「そうね、コアっぽいの見つけたしさっさと討伐しよう」
さーて、今回のはどんな姿形してるのかな。気持ち悪くないのだといいな。
司令室に通信を入れ、コアの発見と討伐開始を宣言した。
少し進んだ先に、ソレはいた。異界の膜のように赤黒く、圧倒的な存在感を放ち、少しずつ移動している球体が。
「あれがコアね、どう討伐す...はぁ...」
ユキがそう聞こうと私のいる屋上に降りてきたが、既に行動は開始していた。そのせいか、少し呆れた表情をされてしまった。
アリスはさっきその手に大剣を持ち突撃して行ったし、私は周囲に
「ちょっとー!私を忘れないでくださいよ!」
「ん?あぁ...すまん」
マリナが私の胸ポケットから顔を出してそう主張していた。マリナはさっきアリスが走り出す前に私の方にさらっと移動してきていた。流石にあの速度で近接戦闘するアリスについていくのはキツイみたい。
「周囲に人は?」
「遠くの北と南に避難中の人たちがいるけどこの近くにはいないよ!」
「そう」
じゃあ好きにぶっ放してよさそう。
向こうでアリスも戦闘を始めたことだしこっちも援護射撃始めよう。
そう考え、チャージが完了した砲塔をコアの球体に向ける。うぇ、あの球体表面に触手生やして攻撃してくるんだ。さっさと消し飛ばそう。
「斉射」
大きな音と共に空色のレーザービームが6門の砲塔より発射され、着弾地点とその周囲を吹き飛ばした。だが、球体は活動停止はしなかったようで異界は維持されている。
「...化物威力...」
「...反則級...」
近くまで敵を殲滅しながら来ていたヘンゼルとグレーテル姉妹が抱き合いながらそういった。
そんな茶番をしていたら、接近していた無傷のアリスがその手に持った大剣で球体をたたっ斬り、球体の活動を停止させた。
それと同時に異界も消えるように自己崩壊が進み、1分ほどで膜が消滅し元の空が戻ってきた。しかし異界生命体はその存在が固定されているのか消滅しないため、残党処理が必要になる。私達も少し処理したあとに装甲車に戻り、軍本部へと戻ってきた。あとは星と花がやってくれるはずだ。
混沌専用カフェテリアに戻ると、早紀さんがケーキを準備して他の
「6人ともお疲れ様、今日はアイスケーキを買ってきたぞ!鎮圧祝でみんなで食べようじゃないか!」
テンションの高い早紀さんがそう言うと、みんなノッてきて「いえーい!」とか「祝勝会だー!」とか楽しく騒いでいた。
飲み物や追加の食べ物も注文してスタッフさんに届けてもらったりして祝勝会という名の宴会は20時くらいにようやく終了した。
私とアリスはその間端の方でずっとチェスをいつものチェス盤でやり続けていた。
ちょくちょく誰かが話しかけに来たりもしていたが、2人ともチェスに熱中していたためにあんまり聞いてなかった。
あと、これは後々知ったのだが、この時私とアリスのどっちが勝つかで賭けをしていたらしく、それも中々盛り上がったらしい。
◇◇◇◇◇
キャラ紹介1 魔法少女編(混沌所属)
混沌の魔法少女 合計13人
特殊系 3人
分類不能、わからなかったらとりあえずここに放り込む
ルミナ(
「
ボタン(
「
ルナ(
「
童話系 5人
童話が元になっている能力
アリス(
「
ユキ(
「
ヘンゼル(
グレーテル(
「
メレーン(
「
干渉・サポート系 3人
干渉・サポートに特化した能力
マリナ(
「
ミリナ(
「
サリナ(
「
神秘系 2人
世界の法則に囚われない能力
世界の法則を生み出す能力
クリス(
「
フェル(
「
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます