第2話 暗闇の中から現れた者
「いってぇ、なんだ?」
ブライがぶつかった相手を確認すると一人の少女が尻もちをついていた 見たところ歳は10歳から12歳くらいだろう
「あいたた、 す すいません!私、怪しい人に追われていてちゃんと前を見てなくて」
そう言って少女は立ち上がりブライに頭を下げる
「いや、それならさっさと逃げろよ」
「えっ?、あっハイ」
そういって少女が間の抜けた返事をした時だった
「いやはや、あまり困らせないでいただけませんかな」
「誰だ!?」
「!?」
ブライと少女が振り返るとタキシードにシルクハットの中年男性が立っていた
「おっと失礼、私はそこのお嬢さんに用がありましてね」
「このガキにか?」
「ええっ、そこのお嬢さんは親御さんが居ないようなので私の屋敷へお誘いしているのですよ 最近行方不明者が出て物騒でしょう」
「結構です、私は探し物があるんです」
「だそうだ、こんだけはっきり断ってるんだから諦めとけよ」
「ハァ―、仕方ありませんね」
そういって男がため息をついた瞬間だった
「ゴキッメキッ」
男の体から不気味な音と共に変化が起こる、背中に蝙蝠のような羽に頭には二本のツノそして上がった口角から見える牙 そして血のように真っ赤に染まった目
「まどろっこしい真似はやめるか!」
「ま、魔族!」
男の変貌にブライが声を上げる
「そこの男は用はないからここで始末するか ガキ、貴様は俺の屋敷で他の奴ら動揺たっぷり可愛がってやるぞ 」
「ぐっ!(だめだ魔族になんか敵うわけねぇ)」
ブライの足は震えている
「貴方、やはり魔族だったのですね」
そういって少女は背中の剣を抜こうとする。
果たして魔族を前に二人の運命は
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