第17話 S・F・C という組織
古化
「はじめまして。私はS・F・Cの代表である『古化 学(こがまなぶ)』という者です。」
「光 雷次君、今日は君に話があって合いに来ました。」
「以前、君がドームの外に出て得体のしれない生命体と戦った時の事を詳しく聞きたいのだが、少しだけ時間を良いかな?」
宙治
「えっその話は本当だったのか?噂には聞いていたけど、雷次がまさかそんな事が出来るとは思ってもいなかったぞ、体はデカいが優しいだけのお前がなぁ。電気が好きで好きで三度の飯より電気の事を考えていたっけな。俺等が遊びに行こうと誘っても来ないし、合コンに行くぞと言っても全く興味を示さないし、お前ホ〇かと思った事もあったくらいだ。あの時彼女がお前に言い寄って来たのに、そっけない態度取りやがって彼女の目蓋には涙が溢れていたのを、俺は横目で見ていてやりきれない気持ちでいたのを今でも忘れないぞ。」
古化
「ゴホン!」
宙治
「あっ、すいません。ついおしゃべりを・・・。」
古化
「雷次君、君が戦った生命体なのだが真の姿を見ましたか?」
雷次
「はい。最初は姿が殆ど見えずモヤモヤしたものしか見えませんでした。そして、戦って行くうちに奴が怒り出したのです。するとモヤモヤからメラメラに変わりました。」
「そして、余計凶暴になって・・・。」
「その時の奴の姿はこの世の者とは思えない、おぞましい姿をしていました。その後は、無我夢中で抵抗し、そこからは記憶が殆ど無くて・・・。気が付くとベッドで寝ていました。」
「あれは一体何なのですか? 俺は何と戦っていたのですか?」
古化
「奴等の正体は我々もまだつかめていないのです。多分だが、数年前に地球に落ちたとされる隕石の正体が、奴等ではないかと考えているが、あくまでも憶測でしかない。」
「あの時は何の手掛かりも無かったが、鑑識が所持していた生命体検知器が反応していたことが、後になって分かった事なのだよ。」
宙治
「そっそれって、宇宙人のことですよね?」
古化
「うむ。そう考えるのが妥当だろうね。」
宙治
「信じられない。宇宙人が本当にいるなんて、信じられないぞ。」
「しかも、この地球に来てまだ何処かに隠れているというのですか? 俺も見てみたいなー。どんな姿何だろう。」
「やっぱり邪悪な顔をしているのかなぁー。良く見る顔がデカくて目がデカい感じの奴もいるのかなぁ~? UFOも見てみたいなぁ~。いや乗ってみたい・・・。」
古化
「ゴホン。ゴホン。ゴホン!」
宙治
「すっすいません・・・・・。」
古化
「そこでだ。雷次君、君は奴の姿を見て戦闘を経験し、その中で君は自分のスキルを使って戦闘をした貴重な人類なのです。我々は君が持っている全ての情報が欲しいのだ。」
「戦っていた時の情報、君の体に起きている変化の情報もね。」
「そして、私達が現在行っている事を君にも手伝ってもらいたいのです。」
「これは、任務 仕事としてお願いするつもりだ。もちろん仕事としてやるからには給料も出るぞ。」
「しかも、今までの仕事よりも『人間』としての重みとやりがいのある仕事だと思うのだが、どうかね?」
試験に合格し宇大を卒業して、これ以上の仕事は無いと思い勇んで行っていた「コスモスタッフ」に最近は未来を見い出せないでいた。そんな矢先に事故に合い地球に戻され訳の分からないままではあるが、巡って来た話を前にして雷次は自分と向き合う良いチャンスであるのではないかと感じていた。
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