第2話 龍紋
そんな虐められる日々が続いたある日、15才になった時、どれにも当てはまらない紋章が、うっすらと見え始めた。
「なんだこの罪人の入れ墨みたいな線は。……俺は生きてるのが、罪?」
親がいい人じゃなきゃ今頃俺は...。そして、その一週間後、全部の紋章が組み合わさったような紋章になった。
「これは?」
専門医にも見てもらったが、分からなかった。その翌日、紋章が赤に変わった。そして翌日の朝、本で見た500年前の勇者、レイと同じ、龍の紋章になった。俺は驚愕した。そういえばレイも最初は紋様がなかったって読んだな。もし本当に龍なら、大発見だ。一番にいつも見守ってくれた家族へ、そして、いつでもかばってくれたリンにみせたかった。しかし俺の願いは届かず、リンに見せる前に、異世界専門医に見てもらった。やはり龍だった。このタイミングで、重大な事実をパパから聞いた。
「・・・っえ?」
どうやら、伝説の勇者レイが封じた3凶魔王である、サタン、ルシファー、ハデスの封印が解けようとしているのだ。5年もたてば、3凶魔王が世界を支配してしまうかもしれないということを俺は知った。
「えっじゃっじゃあ、龍紋の俺が世界を救う決め手になるってこと?
プレッシャーが半端ないなぁ...」
でも、今まで何もかにもが退屈だった俺に面白い案件が舞い込んできた。
「どう?やる気は...ないか?」
パパが俺の顔をうかがいながら聞いてきた。
「無理にやらなくても...いいのよ...」
メリアがやらないといいやすいようにしてくれたけど、俺はこの話を聞いた時から
一択だった。
「やるに決まってんじゃん!!」
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