第11話 検査入院と孤独な夜1
入院当日は、荷物や手続きで瞳と聖夜の同伴である。
一段落して、病室へ案内され、着替えと同時に電極を貼られモニタリングされる。
ステーションに表示されてるようで、自分では何もわからない。
瞳も疲れたようだ、聖夜も寝ている。
「帰ってゆっくりしてね。
見舞いも気を使わないでいいから。電話もあるしね。
カテーテルの日は、また連絡するから(同伴が必要なので)よろしくね。」
もう夕方になる頃、瞳は
「うん。じゃ、またね。」
と帰っていった。
その日の夜は、疲れていたが、なかなか寝付けずにいたので、外を眺めたり、本を読んでいた。
日付が変わりライトを消してただ天井を眺めていたら、看護師が駆け込んできた。
駆け寄って来て、
「大丈夫ですか?」
何事かと思い、
「まだ、起きてますよ。」
と答えると、ちょっと安堵した様子になったが、意識がハッキリしているのか、苦しさや異変がないかを聞いてくる。
「変わりはないですよ。」
と伝えると、アラームが鳴って来たこと等を教えてもらった。
ステーションの他の看護師さんたちも、モニターを見ていて「怖〜。」
と言ってるらしい。
いつもの様に(絶賛)、心拍数が遅いようだ。
60秒でおよそ20回の心拍なので、3秒に1回となればいいが、不整脈で脈がリズム良くいかないので、10秒近く止まってるとアラームも鳴るし、日中も
「遅いね~」
と言われていたようだ。
これから、毎晩の巡回以外に、飛び込んでくる看護師さんたちと話す機会が増える事になるが、またの話である。
翌日からベッドの横に酸素装置が追加された。
気づくとマスクから送られる酸素や鼻の穴にチューブが付けられたりと大活躍するのであるが、これもまたの話である。
「おやすみなさい」
と看護師さんが戻っていくと、この心臓はいつまで動いてくれるんだろうと孤独な夜が長く長く感じる程に、過ぎていった。
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