第三話山賊のアジトに潜入
第三話山賊のアジトに潜入
俺たちは戦闘準備を終わらせてアジトに潜入することにしたのだが……まあ当然見張りはいるよな。
見張りは見える限りでは四人
まずはあの見張りたちに気づかれたら人数差で負けてしまうと思った俺は……負けるか? クロエがあれだけ強くて……いやどんな相手がいるかわからないんだ慎重になっても損はしないはずだ。
俺たちがこれから戦おうとしているのは山賊なんだ……でもやっぱり全員が山賊をやりたくてやってるわけじゃないんじゃなくてもしかしたら話し合えるんじゃって思ってしまう俺がいる。
そんな甘い考えは捨てないといけないのに。
どうしてそんな考えが出来たというと何度か俺たちの村に隣の村から遊びに来るおじちゃんがいたんだ。
回想
「なあボウズさっきの質問だがな……俺はな家族のためなら何にだってなってやるんだ。たとえそれが非人道的でも……それで山賊になったんだ。でも人を殺したことはないし……そもそも人を傷つけることも出来なかった。
おかしいよな非人道的なものにだってなれるって言ってるくせに……やっぱり傷つけた人にも家族がいて傷ついて帰ってきたら心配どころの話じゃないだよ……それを分かってるからなのか山賊になったくせになにもやってねえんだ。だからこれは俺にはあってねえなって思ってやめたんだよ。
俺以外の山賊にも似たようなやつがいてな……名前は…………」
回想終わり
その時山賊がある名前を言った。
「おいダイス!! お前はなんでいっつも逃げてばっかりなんだよ!! 侵入者がいるんだよ!! 同じ見張りなんだからしっかりしろよ!!」
俺たちもう見張りに見つかってるなとそう考えていたらダイスが
「俺はお金が稼げるって聞いて入っただけだ!! 妹のために金がいるから……そのためだけにやりたくもない山賊なんかやってんだよ……本当は人なんか傷つけたくない……だから俺に出来ることはただ逃げることだけなんだよ。情けない話だが……」
すると怒っていた山賊の男が
「それは分かってるが……ああもう!! おいお前ら!! とっととここを通れ!! 今は見なかったことにしてやる……捕まったやつらはこの先を右に曲がった天竺(てんじく)の間にいる……ここに侵入者が来た時点で頭は死んでんだろ……おいダイス、サルド、マーラここで俺たちは何も見なかったそうだろ!!」
「「「……はい!! ありがとうございますナザレさん」」」
「おらとっとと助けに行ってやれ」
ナザレと呼ばれた人はその後小声で
「サナがやっと自由になれる……助けられない兄を許してくれ……あなたたちが侵入者になってくれなかったらサナが助けられなかった。ありがとう」と
もしかして山賊頭に家族を人質にされて……そして俺たちは捕まった人たちを助けるためにナザレが教えてくれた天竺の間に向かうことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます