第四話天竺の間
第四話天竺の間
俺たちはナザレたちが教えてくれた天竺の間に向かった。
向かっている道中も盗賊に会ったのだが、その人たちは俺たちを殺しに来た。
「テメェらどっから入って来た!? ……まあいいや殺せるなら誰でもなあ!!」
するとクロエが無言で睨みながら盗賊を一撃で貫いた。
するとテッドが俺の隣に来て耳元で
「クロエってさ怒ったら怖えなぁって思ってたけどよ……なあラウルもうクロエ怒らせないようにしようぜ俺たち」
と言ってきた。
俺もそう思ったけど……クロエに聞かれたら怒られる気がするから言わなかった。
けど頷きはした……小さくだけど、見られてなきゃいいけどなクロエに
するとクロエが
「さっきはごめんみんな…………冷静じゃなかった。私……簡単に人を殺した。少しは落ち着いてきたから大丈夫」
と言った。
テッドがまた耳元で話しかけてきた。
「落ち着いたのは分かったけどよ怒らせたらいけねえのは、変わらねえよな……なあラウル」
もう分かったから、本当
そして大体十三分ぐらい歩いた。
そんなこんなで天竺の間に着いた。
天竺の間という名前だから屋敷の部屋みたいな感じかと思ったら……案外汚かった。
その中に子供たちが……ゆったりとくつろいでいた。
……えっ一応人質なんだよなこの子達
すると子供たちが
「あっ誰か来たよ。これでここから出られるね。それでさサナあそこのクッキーとってよ」
「えーやだよ、自分でとってよ。ナザレ兄は知らないんだもんね、ロザリーさんが私たちを可愛がってくれてること。まあ誘拐された最初は怖かったけどね……でもこれで帰られるから……ロザリーさんに挨拶だけして帰ろっか、ねえヨダ、マーサ」
「「そうだね、サナ」」
そのロザリーという人が子供たちを守ってくれたって解釈でいいんだよな
すると後ろからヒールで歩いてきている音と一緒に声が聞こえてきた
「サナ、ヨダ、マーサ今日のご飯買ってきたわよ〜……って誰なの!? あなたたち!! もしかしてゴーゼのやつ殺されたのね……よかった。ああゴーゼってのはまあここの頭のあいつよ。私たちは元々は盗賊じゃなかったんだけどね……最初は私とゴーゼで孤児院やってたんだけどヨルが殺されてから……あの人変わっちゃってね。もう見てられなかったのよ、あんなに辛そうなゴーゼは。……あの人の代わりに謝ります。申し訳ありません!! 謝って許されることじゃないのは分かってます。あなたたちの中にもゴーゼに酷い目に合わせた人もいるでしょうし……いえそんな言葉で言い表せないほどのことをしたでしょう……止められなかった私も同罪です……殺されることになっても私は受け入れます。……さあどうぞ」
するとクロエが
「そういわれても……やったのはあなたじゃないんでしょ……頭のことは恨むけどね。罪滅ぼしがしたいんだったら私たちと一緒に来て……それで私たちの村に咲いてる呪草の呪いを解く方法を探すのを手伝って……人手がいるの。あなたが昔にやったことはまだわからないけど、今あなたはあの子達を守ってくれてる。子供たちの安心してる雰囲気を見たら…………」
その時ケルヴィンさんが
「本当にいいのかよクロエ……ここの盗賊たちには俺たち迷惑してたし……村の人を何人も殺された。…….でも呪草がどうにかならないと今後も死者は増える。理解は出来るが納得するには時間がかかるが……それは俺個人の意思まずは呪いを解くのが最優先だ」
約三分の話し合いの末ロザリーさんは俺たちと行動することになった。
そして一つ俺は忘れていた……そう最初に助けた人の名前を聞いていない!!
そして俺はその人に名前を聞いた
「あの、あなたの名前を聞いてなかったから教えてくれないか? 呼び方に困る。さすがにシスターって呼ぶのは……」
「私ですか? それでは改めて私の名前はアヤです。攻撃魔法と回復魔法が使えます。あと多少は呪術も心得があります……本当に初級呪術しか扱えないのですけどね。これからよろしくお願いしますね」
そしてロザリーさんも自己紹介をすることに
「……まあ私の名前はさっき言ったと思うけど言っておくね。私はロザリー、暗殺者してたこともあるよ。今は盗賊になっちゃったけどね。本当ごめんね。絶対に役に立ってみせるから、それが私に出来る唯一の罪滅ぼしだと思ってるからこれからよろしくね」
その後残りの全員が自己紹介を済ませた。
そして俺たちは隣の村に向かうことを再開した。
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