短歌を毎日よむということ

2023年1月

1月1日　あけましておめでたいからこの先は　花咲き誇るよな未来に期待

1月2日　今生で待ち合わせたの覚えてる？　忘れてたって関係ないけど

1月3日　このままじゃ駄目だと思っているのなら　そのベランダを飛び越えてこい

1月4日　分かってた振り回されることくらい　近づきたくてちょっと背伸びした

1月5日　ただひとつの約束さえも守れずに　「君を守るよ」ふざけるな馬鹿

1月6日　ありがとう冷ややかな視線くれたよね　どうせお前も同じなのにね

1月7日　催花雨も桜は未だ蕾のみ　そこが私の墓場だから

1月8日　あてもなく駆け出していたハリボテの　街はこのまま日暮れていくだけ

1月9日　我儘を言いたくなるのキミだから　だってなんでも叶えてくれる

1月10日　いつだって鍵は開いてるわかってる　踏み出せないのは誰のせいなの

1月11日　繋がっていたいだけだと気づいたの　ついと撫でる肌消えない噛み痕

1月12日　『愛してる』は免罪符にならないよ　そのつま先はどこを向いてる？

1月13日　ラフレシア忘れられないギターリフ　ゆらゆら揺れるロッキンホースと

1月14日　教えてよ今日を越えれば救われる？　叶わない夢のあとさきさえ

1月15日　私じゃない誰かのための源氏名は　いつもペルソナこれからもずっと

1月16日　味のある昔ながらの良い一品　旨い茶飲みたい南部鉄器くれ

1月17日　なけなしの3000円を握りしめ　いつかなりたい億万長者

1月18日　祖母ロボは可愛いロボットいつまでも　元気でいてねオイル飲んでね

1月19日　いいかげん良い子のフリはやめときな　曝け出してよグロテスクさを

1月20日　手のひらで踊ってるとも知らないで　騙すのならば骨の髄まで

1月21日　死んでからむしろ自由なこの私　墓場がステージ全員見とけ

1月22日　長ければ長いほど良い代名詞　フランスパンとダックスフント

1月23日　凍てつく夜離れ離れの唇が　巡り合うときセカイが始まる

1月24日　雪風巻のよな内心騒々しい　考えるのをやめたくなった

1月25日　真っ直ぐに敷かれた道を逸れたって　「間違いじゃない」そう言って欲しい

1月26日　これからはちゃんとやりますだから今日　だけは甘えていいことにして

1月27日　春はもうすぐそこまで来ていると　分かっていても冬は蜿蜿

1月28日　チャウチャウちゃう？チャウチャウとちゃうチャウチャウと　チャウチャウちゃうかチャウチャウちゃうよ

1月29日　カラカラと回っているのは風車　サラサラそよぐのは君の髪

1月30日　満ち欠ける月有為転変は世の習い　移ろいゆくは青から朱へ

1月31日　淡色のメロンソーダに見える暮らし　相容れないが憧れもする