第3話 神殿とスキル
「はあ、お前はすごい奴だったのか。見た目的に妹と同じかそれ以下の歳だと思ってるけど・・・」
「ふふふ、私のすごさがわかったか拓斗・・・そう、私はとても偉い立場なのよ!」
と、エルラは胸を張って「ふふん」とドヤ顔を拓斗に見せた!
「・・・ほうほう、で、競い合う相手ってやっぱり、他の天魔五大教団のトップだよな」
「うん、そうだよ。相手は他の教団のトップと召喚されたアバター・・・・おっと」
エルラが答えている途中、エルラと同じ羽がはえた人がぞろぞろと集まり始めた。十中八九、天使だと一目でわかった。ぞろぞろ集まっていく天使の中には二人の会話を気になって聞いている天使もいた。
「他の天使が集まり始めたわね・・・このまま話したら、とても目立つわね。はあ、やはりここじゃなくて、私の神殿で召喚するべきだったわね」
と、エルラは溜息を吐いた
「おい、今から私の神殿に移動するぞ拓斗。そこでいろいろやるから」
「・・・・・ほーい、わかりました」
(・・・はあ、なんで公衆の面前でそんな話ができるのかな?・・・・もしかして馬鹿なのかなこいつは)
と拓斗は心の中でそう思った
二人が離れているのを一人の男の天使が陰から見ていた
「・・・ほう、あれがエルラ先輩が選んだアバターですか。とても強い感じがして、とても楽しみになってきましたね・・・こちらもアバターを早く決めませんと期間に間に合わなくなりますね」
そういって、男の天使はその場から去った
『エルランサー』神殿
「ここが私の神殿よ、どうかしら。とても大きいでしょ、すごいでしょう!」
「こ、ここが神殿か・・・」
拓斗の目の前に広がる神殿は、まるで天空から降りてきたかのように壮麗だった。白大理石の柱が幾重にも並び、天高くそびえるアーチは、まるで空と地をつなぐ架け橋のようだった。
「すごいな、こんなに立派だとは・・・さすが天使の世界ってところか・・・」
「ふふん、そこまで褒められると照れるわね。もっともっと褒めてもいいわよ♪」
拓斗が素直に関心すると、エルラは頬を少し赤らめて照れた顔をした。その姿はまるで親に褒められた子供のようだった。
神殿の中にはいると
「あ、エルラさんおかえりなさいです」「今日も一日ご苦労様です」「今日はどこにいかれたのですか?」「お土産とかないですか」
とたくさんの天使たちがぞろぞろとエルラの周りに群がってきた
「おう、帰ってきたわよ。お留守番ご苦労だったわね皆」
たくさんの天使のおかえりに対して、エルラはみんなににこりとした笑顔で返した
「紹介するわね拓斗、ここにいる天使らが私が率いる集団の『エルランサー』よ」
「こ、こんなにいるんだ、やっぱりすごかったんだなエルラって」
拓斗の驚きに対してエルラは「ふふん」ととても満足した笑顔をした
「みんなに紹介するわ、こちらは私が今回のゲームに勝利するために選んだ"夜空拓斗"よ。みんなしばらくの間は拓斗のことをよろしく頼むわよ!」
と、エルラは集まった天使に夜空拓斗のことを紹介した
「へえ、この方がエルラさんが選んだアバターさんですか」「エルラさんが選んでいるからとても強い方のはず」「強い気を感じがしますね」「結構私好みの顔ですわ」「いや、男は顔ではなく心ですわ」「何いってるのか」「あとで手合わせしてもいいですか」
拓斗を紹介されて、天使はそれぞれの反応をみせた。でも、みんなは拓斗のことをとても歓迎してる雰囲気だった
「ゲームが始まるまでまだ時間があるし、三つのスキルを選択して私と契約したら、みんなと交流を深めたらどうかな拓斗」
エルラがにこやかな笑顔をしてそういった
「・・・まあ、平和を過ごしたいからあんまりかかわりたくないのが本音なんだけど」
と、拓斗はエルラにそう返した。
「はっはっは、そんなこという人は初めて見ました」「とても、自由な方なんですね」「正直者は好きですよ~」「うん、それが強者の余裕なのか」「イケメンですわ~」「我が道を行く、男だ!」
たくさんの天使はそれぞれの反応を見せた。なんか強者と思っている人がいっぱいおったんだけど・・・
拓斗はちょっと微妙そうな顔をしながら溜息を吐いた
「さて、向こうでできなかったことをここですべて済まそう!」
神殿の中にあるエルラの部屋につくとエルラがニッコリ笑顔でそういった
エルラの部屋はとても広い部屋だった。一人部屋だとは思うけど、それにしては通常の一人部屋の2、3倍あると感じさせるほどの広さであった
周りには、無数の星が点々とあり、とても幻想的で綺麗だった。
部屋には一つの丸いテーブルとイス、お城にあるみたいなベットもあり、拓斗は心の中で(すごい!)と少し思ったのである。・・・自分のと次元が違う
「・・・はあ、本当は向こうですべて済まそうとしたんだけど、私の教団以外の天使がぞろぞろと集まったからな・・・」
とニッコリ笑顔からちょっと何ともいえない顔で溜息を吐いた
(なんでそんなことしようとするのかなこいつは・・・はあ、向こうでも思ったけどやはりこいつは馬鹿なのか?)
拓斗は心の中でそう思い、心の中で溜息を吐いた
「それじゃあ、拓斗にはこのリストの中から三つのスキルを好きなように選んでもらうわ!」
エルラはそういって、手をスライドした。そしたらリスト表みたいなものが現れた。
リスト表には数百をも超えるスキル名とその説明文が載っていた!これを見た拓斗は驚いた顔を見せた
「す、すごい量があるものだな、名前だけじゃなくてその説明文もあるのか。この数百の中から三つ選ぶのか・・・」
「うん、いろんなスキルがあるからじっくり選んだほうがいいよ。攻撃系のスキルから防御系のスキル、索敵スキル、状態変化スキル、対異常スキルまで豊富にあるんだよ、イーヒッヒッヒ」
数百のスキル、その中から三つ選ぶのは相当時間がかかる。攻撃特化で決めるのもあるし、防御特化、戦闘以外のスキルを三つでそろえてもいいし、バランスを考えて決めるのもある。いろいろな決め方がある。
という観点からこの中から三つ選ぶのは難しい。もし、決めても果たしてそれがいいのかはわからない。強い組み合わせで勝てるかもしれないし、悪い組み合わせになって勝てないこともある。
「うーん、どの組み合わせを選べばいいのか・・・なあ、おすすめの組み合わせはあるか?」
「さっそく私に聞くのかよ。こんなのゲーム感覚で選んでいいのよ。世界を救うけどゲームなんだから、強い組み合わせを選べば」
「・・・俺、ゲームやったことないからゲーム感覚で選べないんだけど」
「・・・へ?」
生まれてから夜空拓斗はテレビゲームとか携帯ゲームとかをやったことないのだ!
「普段は2階の屋根でのんびり過ごしているし、あと運動と勉強を両立して毎日を過ごしているからゲームとかは無縁なんだよね俺」
「・・・マジかよ。どうやら、私は予想外の奴を召喚したっぽいな。男ならゲームをやるだろ!」
(今まで呼んだ奴はどいつもこいつもゲームが大好きな青年なのに、今時ゲームをやらない青年とかいるんだ。・・・すごくびっくりなんだけど、本当にこのピ-スラグナロクに勝てるのだろうか?)
エルラの額に少しだけ汗が出てきて、少し不安が出てきた。
「ま、まあ、かくれんぼとか鬼ごっこ、パズル、ボードゲームは友達や妹とやっているから大丈夫!」
少女のがっかりな態度に拓斗は少し焦った感じで・・・
「・・・はあ、もうちょっとだけ頑張ってみてよ。それでもだめだったらおすすめだしてあげるけど」
少女は諦めた感じでそういった。
「・・・うーん、頑張ってみてって言われてもなあ・・・」
そういいながらリストを縦にスライドすると
「・・・『魔力無限回復』、なんか面白そうなスキルとかあるじゃん。これっていわゆるチートスキルってやつじゃ」
実際にそうである。魔法を出すには魔力を消費する必要があって、強力な魔法には多大なる魔力量が必要になってくる。
「魔力を使うと無限に回復するって、強力な魔法バンバン撃てる!」
「だったら、『高速詠唱』も付け加えると高速で強力魔法が好きに撃てる・・・なかなかの組み合わせじゃないか?」
拓斗が『魔力無限回復』に興味を持つと、エルラが『高速詠唱』を進めてきた!
「うん、それいい組み合わせで最高!・・・あとは一つか」
そうやって、スキルを選ぶ夜空拓斗であった。
???の神殿
「あのアバター、本当に素晴らしいと思います。さすがエルラ先輩が選んだ戦士ですね」
と、先ほどエルラと拓斗を陰から覗いていた男の天使が「うんうん」とうなずいていた。
「さて、さっさと選ばないといけませんね。もう選んでないの私だけになってしまったので。このままじゃやばいって」
「といいながら、私を呼んでいるじゃありませんか」
男の天使が困っていたら、柱の後ろから一人の女子高生が現れた!
「私を呼んでおいて、他の人を呼ぼうだなんて・・・」
「だって、君は優秀過ぎて楽勝で勝ってしまうじゃないか。それじゃあ、エルラ先輩との戦いが面白くない!」
「それはそれでいいじゃないですか。・・・まあ、あなたが期間までに選べなかったら、誰よりも最初に召喚された私がアバターになるってことで」
と少女は純粋無垢で元気な笑顔でそういった。
「よし、スキルはこの三つで決定だな!」
「私のおすすめいらなかったじゃん」
エルラが拓斗に向けてにらんだ眼をした。
「いやあ、意外と選べるものだな。・・・あと、スキルの一つはお前が選んだものだからな!」
そういって、拓斗エルラに向けてにらんだ眼を返した!
拓斗が選んだスキルは
『魔力無限回復』・・・魔力を消費したら、すぐに魔力が満タンになるスキル。
『高速詠唱』・・・魔法の詠唱がいつもの三分の一の速さで唱えることができるスキル。
『魔王降臨』・・・体力が残りわずかになったら、魔王化(魔王そっくりな姿)になり、すべてのステータスを5倍に増やす。
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