第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト（【俳句】二十句部門）

日増しに強くなる

暮らしから色が消えてく侮蔑の日。

カフェにきて混み具合を見て帰りがち

約束に遅れたときは知らんぷり

休むだけ、少し休むよ一度だけ

矢をつがえ、背中合わせで的を射る

責任は自分が負うと、人任せ

差が開き、明日は我が身のフルシカト

限界だ、サナトリウムへ行っちゃって！

国破れ、犠牲があって、山河りあ

悔いはないか？一輪の薔薇にも見頃がある

胡座かく苦肉の策に活路なし

般若顔を見せる人くらい選ばなきゃ

あと８句、身を削りながら、あと７句

太く生きよ！讃岐うどんになぞらえて

自己犠牲悦に入ったら無駄

「ピカソだね」言われた人はピカソでないよ

息止めて。ライク・ア・窮鼠。脈を打つ

肩重く、庇い生きれば腰砕け

狂おしき！我が胸の内！ああ、正しさや

季語なしの補助輪咬ませ、影落とす。