第2話  中編

 高校生になった永倉君は、中型バイクを買った。レーサーレプリカだ。永倉君は、特にバイクは好きではなかった。では、何故、買ったのか? 全てはデートのためだった。


「幸子さん、バイクに乗ってどこか行かへん?」

「え! バイク? それええなぁ、乗ってみたいわ」


「珉さん、バイクの後ろに乗ってや、どこか行こう」

「へー! バイクかぁ、なんか懐かしいわ」


「若葉さん、バイクに乗ってよ。一緒にどこか行こう」

「かっこええバイクやなぁ、うん、ええで。乗せてや」


「塔子さんも乗ってみない? 楽しいよ」

「いいんですか? 乗ります」



 こうやって、バイクを使い、息子達を置いて2人きりになるこに慣れてもらうことにしたのだ。効果はあった。4人共、永倉君を息子のように思っていたが、次第に1人の男性として見てもらえるようになったのだ。永倉君の背も伸びた。12歳の時は159センチだったのに、高校生になった今では172センチだ。筋肉質でスラッとした体型。永倉君はイケメンではないが、それなりに恰好良い男に成長したのだ、



 そして、永倉君は18歳になった。


 その頃の女性陣の状況を述べる。幸子は早くから離婚、別れた旦那の親が金持ちで、充分な慰謝料と生活費をもらっていて、働きもせずのんびり暮らしていた。若葉は息子が中学生の時に夫の浮気で離婚。やはり相手が慰謝料と生活費をくれるので、専業主婦をやっている。珉は特殊だった。珉には夫と子供がいる。だが、夫は不倫相手と遊んでいる。しかし、子供のために、子供が社会人になるまで離婚はしないと決めたらしい。その代わり、珉は旦那から“お前も不倫してええぞ”と言われている。最後に、塔子。バツ1の子持ち。永倉家のメイドの給料がいいので、衣食住に困っていない。ただ、養育費はもらえていないようだ。慰謝料はもらったらしいが。



 18歳になった永倉は、4人の女性に告白した。


「好きです! 付き合ってください」

「え?」

「僕はもう18歳、大人ですよ」


 最初に口説いたのは珉だった。初めての相手は思い出に残る。永倉君は迷ったが、1番色気のある珉に初めての相手になってもらおうと思ったのだ。


「うん、新太郎君やったらええよ」


 ビックリするほど、珉は簡単にOKした。


「じゃあ、僕の家に行こうか」

「うん、ええよ」


「塔子さん、しばらく僕の部屋には来ないでね」

「はい!」


 塔子は少し顔を赤らめて、新太郎の部屋から遠ざかった。何かを察したらしい。


「僕、初めてなんで、どうしたらええかわからへんねんけど」

「私がリードするから大丈夫やで。さあ、ベッドに並んで座ろうや。それから、キス。キスも初めてなんやろう?」


 それは幸せな時間だった。


「どうしてOKしてくれたんですか?」

「こんなに頻繁にデートしてたら、いつかこうなるのはわかるやんか」

「珉さん、僕と付き合ってくれますか?」

「ええよ。こんなに年上やけど、ほんまにええの?」


 それは、永倉君18歳、珉37歳のことだった。


「僕、若い女性には何も感じないんです」

「そう、それやったら、私達上手くもいくかもしれへんなぁ」


 ちなみに、珉が166センチ、ウエスト63,ヒップ90のFカップだと知った。



 その次は幸子だった。幸子を家に連れ込んで口説く。幸子も、簡単に口説かれてくれた。幸子は、“なかなか求めてくれへんから、求めてくれるのをずっと待ってた”と言っていた。


 幸せな時間を過ごせた。永倉君は、幸子にかわいがってもらえるかと思い、“自分は童貞だ”と嘘を言った。永倉の初めての相手になれる! ということで幸子は優しく手ほどきをしてくれた。幸子も素晴らしい女性だった。幸子が、152センチ、ウエスト56,ヒップ85のCカップだということを知った。永倉君18歳、幸子33歳だった。



 そして若葉、その時の永倉君の大本命。この時、永倉君は若葉に1番惹かれていた。そして皆と同じように誘った。いつもより少し緊張しながら口説いた。若葉は、


「前に、永倉君が他の女性とバイクに乗ってるところを見たんやけど」


と言った。


「ああ、あれは女友達。僕が1番好きなのは若葉さんだよ」

「信じてええの?」

「うん」



 幸せな時間。若葉は160センチ、ウエスト59,ヒップ86のEカップだと知った。永倉君18歳、若葉34歳の時のことだった。みんな、スタイルが良い。顔も良い。これはハーレムだ! 永倉君はハーレム状態に喜んだ。



 そして、永倉君は塔子も口説き落として、ベッドをともにするようになった。永倉君、18歳、塔子30歳(誕生日がまだのため)の時だった。



 想いは届いた。さあ、この関係をどうやってまとめようか?







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る