第34話 戦いは続く
クリスマスの一件以来、光希はうちに頻繁に来るようになった。それは別にいいのだが、目的がエキドナに会いに来ているのが丸わかりだ。光希は両親も姉も亡くして寂しいのだろう。母性を求めてしまうんだろうな……。性癖、壊れちゃった。
またエキドナの面倒見がいいのがそれに拍車をかけている気がした。俺の夢枕に光希の姉ことアマテラスが出てきて、何か言いたげな視線を送ってきたこともある。俺は悪くないだろ!?
しかし、このままだと1期はどうなってしまうんだろうか? 1期のヒロインは線の細い典型的美少女キャラ。エキドナとは真逆のタイプと言っても過言ではない。……まぁ、なるようになるか!
なおクリスマス・イブの夜は少年少女を家に帰したあと、俺が拉致されそうになったところを幸森さんが助けに来るという出来事があったということだけ報告しておく。もう着いて行っちゃってもいいのでは? 俺だって健康な男性(18)なんだけど……。
これからの計画だが、まだ2年以上ある。まずは各地の祈心会の情報を集めながら、やつらの拠点を潰していこう。1箇所あったら30箇所あるって言うしな。
そしてこれは出来ればでいいのだが、『ソルウバインダー・闘神録』のイベントを回収していこうと思う。
神との繋がりを得るには、わざわざ海外へ行かずとも、神と神との繋がりを使うのが一番早い気がしてきたのだ。それゆえ、俺はこれから記憶にある限りの闘神録イベントを回らねばならない。そこにヒロインとの絆が必要であったとしてもだ!
「な? エキドナ」
「急になんじゃ? お前様」
割烹着姿で肉じゃがを作るエキドナに後ろから話しかけると、エキドナはこちらも見ずに返事をした。
「……にんじんの皮剥いたか?」
「この国の人の子はすぐに皮や葉を捨ておる! 食べれるのじゃぞ!」
「無理に食べなくていいんだって……」
「
話が逸れた。
エキドナからはすべてではないが、エキドナの親類(?)のカードが解禁された。ヒュドラも解禁されたし、エキドナの両親や亡き夫との間の子どもなどなどだ。
ただこいつらはゼウス関係の神たちと敵対しているので、同じデッキに入れられないことが判明した。原作ではなかった要素だ。リアルな
もう使えなくなってしまったが、『イザナミ』に力を借りる条件の1つもそうだったし、この世界では割りとスタンダードなことなのかもしれない。
ということはアルテミスもだめなのかもしれないな……。アルテミスはゼウスの娘だったはずだし。段々考えるのが面倒になってきた。
まとめると、1つ目は祈心会を狩ってお金を稼ぎながら、クソイベントフラグを叩き折っていこう。
2つ目は覚えている闘神録イベントを回収していこう。
3つ目はエキドナに野菜の下ごしらえを教えよう。だな!
「だから、肉じゃがのじゃがいもは皮を剥くんだって……」
「滋味じゃ!!!!!!」
テレビでは年末特番が流れていた。ああ、今年も終わるんだな……。
◇────────────────◇
ここで一部は完結です。
次話は仮エンディングになります。
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