第10話 バターを塗ってから焼く? 焼いてからバターを塗る?
あなたは食パンをトーストするとき
バターを塗ってから焼く?
それとも
焼いてからバターを塗る?
わたくしは
バターを塗ってから焼くのが
好みでございます
あ!
もちろん4枚切りの
分厚いパン限定でございます
あのバターが染み込んで
じゅわっとする瞬間と
裏側のさっくさくな食感
このどちらも味わえちゃうから
大好き!
今朝もわたくしは
食パンの上に
小さくカットしたバターを乗せてから
トースターに入れました
かちかち音がなる時間
良い香りが漂ってきて
わたくしはウキウキいたします
チーンという音とともに
トーストをとりだしますと
まあ!
焼き色が
ある模様になっています!!!
☆☆☆☆☆☆☆☆
ある朝
アキラはいつものように
キッチンで朝食の準備をしていた
彼はパンをトースターに入れ
スイッチを押す
しばらくして
チーンという音とともに
トーストを取り出すと
そのトーストには
見慣れない模様が浮かび上がっていた
「これは…何だ?」
アキラは目を凝らして
トーストを見つめた
それは明らかに地図だった
湖や山、川が
パンの焼き目によって
詳細に描かれている
驚きながらも興味をそそられたアキラは
その地図をじっくりと眺めた
地図には
見覚えのない場所がいくつもあったが
ひときわ目立つ赤い点が一つだけあった
アキラが
その点の周りを注意深く調べてみると
小さな文字で
「秘密の宝」と書かれている
「これはまさか…本当の地図なのか?」
アキラはそのトーストを持って
友人のタケルの家に急いだ
タケルは冒険好きで
奇妙な出来事に興味を持つ性格だった
タケルも地図を見て驚き
興奮を隠せなかった
「アキラ、これは行くしかない!
何かの運命かもしれない!」
二人は
地図に描かれた場所を特定するために
近くの図書館で地図帳を調べ始めた
数時間の検索の末
地図の場所は
実際に存在することがわかった
それは
郊外の森の中にある
古い遺跡の近くだった
次の日
アキラとタケルは
バックパックに必要な道具を詰め込み
冒険に出発した
地図を頼りに森の中を進むと
確かに
地図に描かれた景色と
一致する場所が次々と現れる
湖を過ぎ
山を越え
やがて彼らは
地図の赤い点が示す場所にたどり着いた
そこには古い石の祠があった
二人は慎重に中を調べる
祠の奥には
埃をかぶった古い箱があった
箱を開けると中には…
☆☆☆☆☆☆☆☆
やーん!
時間が!
遅れちゃう!
わたくしは宝物を見ることなく
家をあとにいたしました
草風緑の不思議な日常生活 草風緑 @kusakaze-midori
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