第25話 1層に到達したスタンピード(前半は掲示板)

【もしかして】今日のリッチ様を讃える回 pt62【龍のお告げはリッチ様?】


1. 名無しの探索者


ここは突如としてこの荒廃した世界に現れた求道者である新宿ダンジョン40層のボスモンスター・リッチ様を讃えるスレです。


リッチ様による解説サイト

https://www.xxxxxxxxx.xxxxxxx.xxxxxxxxxx.com

※手指が動かしづらくて入力しづらいので更新が遅れているとのことです。



次スレ立ては>>980さんお願いします。


---------------------


645. 名無しの探索者

おい、ゴミクズがスタンピード起こしてるらしいぜ?


646. 名無しの探索者

ホントろくなことしないよなゴミクズはよぉ!


647. 名無しの探索者

新宿ダンジョンの上の方にいる人は逃げて!結構な数らしい!


648. 名無しの探索者

ゴミクズはゴミクズなのにどうやってスタンピード起こしてるんだろうな?

 

649. 名無しの探索者

わかんね~けど、リッチ様に投げてた硫黄を使った魔道具じゃね~か?

 

650. 名無しの探索者

俺はダンジョン探索行った事ねぇからイマイチわかってないんだが、スタンピードってやばいのか?

せいぜい上層のモンスターが行進する程度で、上位の探索者ならなんとでもなるもんじゃないのか?


651. 名無しの探索者

それは無理だ。そもそも何が混ざってるかわからんし、スタンピードが起こると通常はポップしないモンスターが出て紛れ込んだりする。


652. 名無しの探索者

えっ?そうなの?

俺の会社ダンジョン内に事務所移転計画してんだけど、説明会では上層で起こるスタンピードは上層のモンスターだけなので十分防御システムで抑えられますって言ってたぜ?


653. 名無しの探索者

まさに素人の書いた内容だな。

この前、帯広で起きたスタンピードはまさにその上層である7層から発生したものだったけど、中には中層ボスクラスのゴブリンキングやら、スカイホエールとか、スカルナイトが混ざってたらしく、結構な数の死傷者を出したぜ?


654. 名無しの探索者

マジかよ。政府も会社もウソばっかじゃね~か!


655. 名無しの探索者

だから龍の発言のあと、すぐに計画を停止しろってダンジョン協会会長が宣言したんだろ?


656. 名無しの探索者

えっ?停止なの?俺の会社、本社の移転は延期したけど工場は移したぜ?


657. 名無しの探索者

まじかよ?許可下りてないはずだぜ?

 

658. 名無しの探索者

おい、ちょっとマジヤバいぞ!

はしゃいでる場合じゃねぇ!!!!


659. 名無しの探索者

おぉ?どうしたんだ?


660. 名無しの探索者

なにがあった?焦ってるな?


---------------------



□新宿ダンジョン1層 管理室


「最近はのんびりですねぇ、町田さん」

「そうですね松野さん。あのリッチさんが40層のボスとして出るようになってからは悪さをする人が減って助かっていますね」

管理室では2人の管理職員が待機していて、お茶を飲みながら監視カメラの画像を見ている。


ここは平和そのものだ。

2人の言う通り、リッチが悪ガキたちだとわかったら割と酷い方法で懲らしめるので、このダンジョンでは悪さがしにくくなっていた。

そして逆にリッチを倒したい真面目な探索者が増えていて、その意味でも迷惑配信者などは来づらくなっていた。


「リッチさんには感謝ですね。たまに頼みごとをするのにここまで来られるのには最初、本当にびっくりしましたが」

「ですよね。そこの入り口の扉に移った怪しい影と怪しい光……幽霊が出たのかと思って震えあがったのを覚えています」

当時リッチはまだこの世界に転生したばかりだったが、なぜか自分がボス部屋を出て歩いて行けることに気付いて散歩していたら辿り着いたのだった。


「あれ以降もたまに来られますが、そのことがむしろ悪さをする探索者の抑止力になっていますよね」

「本当にその通りですね。少し前になりますが、上層で探索者に喧嘩を吹っかけてその動画を配信していた塵野という探索者を配信をつながせたままボコボコにしたらしいです。助けられた探索者が感謝していました」

リッチはその行動によって管理職員たちに慕われていた。


だからこそレファへの郵便を請け負ったりしてくれるわけだ。ここでは世界の他のダンジョンでは間違いなく見られない信頼関係が築かれていた。


「しかし、最近1層に入植した工場は何を考えているんでしょうか。協会は計画停止を申し入れたと聞きましたが、許可証を出されては何も言えませんでした」

「上に報告したところ、会長が政府に掛け合ってクレームを入れてくれてるらしいですが、どうなることやらですな」

2人は管理室の目と鼻の先に設置された工場に灯るあかりを見ながら呟く。

以前、内閣会議で一時停止が決まったはずの計画が再び動き出しているようだった。


 


そこへ……


グラグラグラグラ


「なんでしょうか?地震……はありえないし……」

「外に出て見ましょう」

真面目な管理職員たちは新宿ダンジョン併設のダンジョン協会に調査に出ることを連絡をして、管理室を後にした。




「なっ、あれは?」

そんな管理職員たちが見たのは、凄まじい数のモンスターの群れ……。

オークやゴブリン、ウルフ、コボルト、インセクト系のモンスターに加えて、普通は群れないはずのスカルナイトやボーンナイト、ゴーレムやそれらの上位モンスターが砂塵を巻き起こしながら走っていた。

新宿ダンジョンの上層で出るモンスターが勢ぞろいしており、全部で1,000匹くらいいるのかもしれない。


しかもところどころ非常に大型のモンスターが混ざっている。

あれはランドドラゴン……あっちにはオークタイタン……。


管理職員たちは顔を真っ青にして管理室に戻ろうとするが、モンスターの前には多くの探索者が走って逃げているのも見えた。


このまま放っておいたら死人が出る……管理人たちはそう直感した。

それは最悪のスタンピードだった。


* * *

ここまでお読みいただきありがとうございます!

事件発生ですw

リッチ様、頑張っていくと思いますきっとw

なのでぜひぜひフォロー、星評価(レビュー、☆☆☆→★★★)、応援、コメント、お待ちしております!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る