第14話 新宿ダンジョンの管理者からのクレーム!

なんで急に前世のことなんか思い出したんだろうか。


う~む。

ちょっと短期間に死にすぎて変なところでストレスたまってたのかな?


ここは新宿の40層だな。

なんか久しぶりだ。実際は2日か。


ん?メッセージが来てるな……


しおりん:師匠せんせい、今日はありがとうございました。おかげで私、だいぶ強くなれた気がします。

しおりん:もちろん、まだまだ師匠せんせいの本気に比べたら子供みたいなものですが、教えてもらったことができるようになって、そこから考えられるようになって、戦うのがとても楽しかったです。

しおりん:もっともっと頑張って先に進んで、次は新宿の40層で師匠せんせいを倒してみせますね!

……

しおりん:あの、師匠せんせい。大丈夫ですか?ずっと音信不通ですし、なにか倒し方がまずかったとかでしょうか?

しおりん:師匠せんせい……このまま消えちゃうとかじゃないですよね?

しおりん:師匠せんせい。どうして?

……

しおりん:ごめんなさい、師匠せんせい。私心配で変なメッセージをたくさん打っちゃいました。

しおりん:こんなことでくよくよしてたら怒られちゃいますね。私、ちゃんと教わったことを活かして頑張ります。だから、また色々教えてくださいね!




重いわwwwwwwwwwwww

たかだか2日眠っただけで243件の未読ってなんやねん!


 

『あら、やっとあなたがポップしたわね』

ロザリアか。相変わらずアレが軽そうなノリとテンションと服装だな。


『まぁ、この数日はあなたのポップを止めていたから探索者さんたちは帰って行ったわ』

なにしてんだよボケーーーーー!!!!!

せっかく俺が早紀にボコられた上に、掲示板にも降臨して増やした探索者を返せ!!!!!!!!


『まぁ、あなたに魔力回復の指輪なんて量産されるのはちょっと困るのよ』

ん?なんか問題あったのか?


『あれはダンジョン全体のリソースを使って生み出すものだから。たくさん出しちゃったら私の美貌を維持する分がなくなるわ』

ふざけんなてめぇーーーー!!!!!

世界崩壊を止めるために人間育てなきゃいけないのにお前の美貌なんてどうでもいいんだよ!

一回死んで来い!それで管理者を俺に譲れ!


『でも、美しい方が抱いたとき心地良いでしょ?』

まぁ、そうですね、はい。



くそぅ、バレない間に1,000個くらいバラまけば人間の探索者の底上げになると思ったのに。

計画失敗かよ。



おっ、誰か来たな。

配信開始だ。


『○☆△◆◇□▽★』


:おぉ!はじまった!!!!

:あぁリッチ様、どこかへ行ってしまわれたのかと。

:寂しかったのよ♡

:実際問題、みんなでよってたかって倒しすぎて消えてしまったのかと

レファ:心配したんだからね!(ぷいっ)

:ツンデレきたーーーーーー!!!!

:なんというか、"ぷいっ"って書いてるレファちゃんがかわいい♡

レファ:むぅ……

詩織:……(既読スルー?)

:ガクガクブルブル


 

「□★◇△☆○◆▽」


うむ。詩織からの圧が凄い。

スマホを通じて何かを感じてしまいそうだ。

 

塔ちゃん:いや、ちゃんと読んだんだぞ?それで何を返そうか悩む前に誰か来たんだよ。

:探索者ストップ!さもないと詩織ちゃんにやられるぞ☆

詩織:既読ついてから10分経ったのに何も帰ってこなかったのです……

:はい、リッチ様アウトー!

:それはリッチ様が悪い。まずは"大丈夫だよ。心配ありがとうな"って返せばいいの。それなら10秒なの。

塔ちゃん:うるせぇよ!ダンジョン管理者に話しかけられてたんだよ!

:社畜乙

:それは仕方ない。

詩織:そうだったのですね。すみません、失礼しました。

:ダンジョンに"ダンジョン管理者"がいるという重要情報が聞こえたような気が……



そうして入ってきたのはなんと……


「俺様が来たぜぇ!?」

 

塔ちゃん:誰だ?

:誰だ?

:誰だ?

:wwwwwwwwww

:こいつあれだ、Bランク探索者の倉木亨哉だ!

:誰だ?

塔ちゃん:誰だ?

:反応変わらなくて草

:主に名古屋で活動してる探索者だな。迷惑系じゃなくて、若干オラオラ系入ってるけど純粋な攻略を目指す探索者のはずだ。


なるほど。

それなら普通に相手をして、普通にドロップをさせてやりたいな。


「リッチ様ははじめましてだな!俺は倉木亨哉だ。普段は名古屋だからこの辺りじゃ知名度ないけど、23歳でBランクだ」


:うむ、礼儀正しいな。

:オラオラ系がちゃんと敬意を払ってるの見るの好きよ

:なぜか好感度高いよな。

塔ちゃん:いいけど、申し訳ないな。

:なにが?

:どうしたの?

塔ちゃん:いや、魔力回復の指輪はドロップしないからな。ダンジョンリソースを使いすぎるから遠慮しろって管理者に怒られてな。

:ファーーーーーッ〇!!!!!!

:誰か倉木に教えてやれ!

:らじゃー!


そしてスマホが鳴ってメッセージを確認する目の前の男。

もうどこが現実世界なのかわかんないな。


この世界ではダンジョンの中で発生したモンスターがダンジョン外に出ることはない。

だからなおさらダンジョンと外で世界が違うし、探索者と一般の人の間には大きな感覚の隔たりがある。


この辺りがダンジョン探索者が増えない理由なんだろうけどな……。



「了解。教えてくれてありがとな。まぁ、そういうことなら仕方ない!せっかくここまで遠征してきたんだから噂のリッチ様に一勝負お願いするぜ!」


:おぉ、オラオラ系だけどいいやつだ!

塔ちゃん:悪戯心は封印してお相手しよう!

:こんな人に悪戯したらそれこそ誰も来なくなるよwwwww



***

ここまででお読みいただきありがとうございます!


続いてキャラ紹介の第二弾はヒロインかもしれないこの方!


名前:詩織<魔法剣士>


外見:柔らかく波打つようなナチュラルなカーブを描く茶髪。肌は健康的な白さで、滑らかできれいだし、顔立ちも整ってる。少し小柄だけどしっかりと胸は主張してるし、スタイルもいい。控え目に言って超可愛い。(by リッチ)


役回り:リッチへの愛が爆発しすぎて痛いくらいだが、本人は師匠と呼んで節度を保った接し方をしているつもりの痛いやつ。外見は超かわいい。性格も優しく真面目。目だけがおかしい……いや、おかしいのは大脳皮質か。そんな彼女はきっと桃太郎と思いきや、忠実な犬。リッチ曰く良い根性してるし伸びしろは抜群とのこと。

きっとなでなでフォローしてほしをあげたら尻尾振って喜んでくれるよ、うん、きっと。


星に願いを:えっと。いつも読んでくださってありがとうございます。師匠せんせいの言う世界崩壊を阻止するために私はまだまだ強くなります。どうかフォロー、星評価、コメント、♡などで応援の程、よろしくお願いいたします。

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