第2話 さっきぶりだな(前半は掲示板)

【俺も】今日のリッチ様を讃える回 pt46【やられたい】


1. 名無しの探索者


ここは突如としてこの荒廃した世界に現れた求道者である新宿ダンジョン40層のボスモンスター・リッチ様を讃えるスレです。


リッチ様による解説サイト

https://www.xxxxxxxxx.xxxxxxx.xxxxxxxxxx.com

※手指が動かしづらくて入力しづらいので更新が遅れているとのことです。



次スレ立ては>>980さんお願いします。


---------------------


453. 名無しの探索者

いや~今日も最高だったな。


454. 名無しの探索者

すまん、はじめて見たんだ。

衝撃的だったが、意味不明だった。


455. 名無しの探索者

なんですって?リッチ様の素晴らしさがわからないっていうの?


456. 名無しの探索者

そもそもなんで配信してるんだ?


457. 名無しの探索者

そりゃあお前あれだよあれ。


458. 名無しの探索者

わがままボディの探索者に『こらっ』ってするためだおね?


459. 名無しの探索者

詩織ちゃんのあられもない姿を期待してましたすみません死んできます


460. 名無しの探索者

お前らそこに直れ!解説サイトのトップで書いてくださってるだろ?

このままじゃあ、世界が崩壊するから死に物狂いで深層を目指せって!


461. 名無しの探索者

なんでリッチが警告してんだろうな?しかも攻略推奨www


462. 名無しの探索者

そりゃあお前あれだよあれ。


463. 名無しの探索者

デジャブwwww


464. 名無しの探索者

どうでもいいけどリッチ様が詩織ちゃんの胸触ってる画像、めっちゃ出回ってんだわ


465. 名無しの探索者

"不死者リッチ悪戯タッチ"がトレンド7位だwwwww


466. 名無しの探索者

同接者10万人超えてる中であんなことしたらねぇ……


467. 名無しの探索者

逮捕~!逮捕だぁ~!!!


468. 名無しの探索者

リッチ様こそが至高


469. 名無しの探索者

信者乙


470. 名無しの探索者

リッチなんか〇ね!


471. 名無しの探索者

アンチも定期的に沸くわね(笑)


472. 名無しの探索者

お前ら全員騙されてるぞ?リッチは不安を煽ってるだけだ!


473. 名無しの探索者

何のために?そもそもダンジョンのボスなんだから不安煽って当然じゃね?


----

 

649. 名無しの探索者

あぁ、レファ様の回みたいなのもう一回ないかな?


650. 名無しの探索者

ないだろwwww


651. 名無しの探索者

あれたしか配信の規定に引っかかって警告受けたんじゃなかったか?


652. 名無しの探索者

あったwww

リッチ様がツブヤイターで『やってしまった』とか言ってたやつだろ?


653. 名無しの探索者

そもそもなんでリッチが普通にスマホでネット使いこなしてんのよwww


654. 名無しの探索者

指も爪も細長くて操作しづらいってぼやいてたけどな。

おっ、配信するってよ、リッチ様


655. 名無しの探索者

今度は誰が来たんだ?


656. 名無しの探索者

って、しおりんじゃんwwwwwwww


---------------------



「□△※◆▼彡〇■※★▽」

オレは浮遊カメラを起動し、配信を開始する。

くそっ、爪が長すぎてボタンが押しづらい。


そうして来訪者を待っていたが、やって来たのは詩織だった。

よぉ、さっきぶりだな。


「◇■※彡」

俺は右手を前に出して挨拶する。


「いや、なに言ってるかわからないですよ!」

なぜか彼女は怒っている。

あれか?さっき胸を触ったからか……?

俺は掲げた右手を背中に隠す。


「なに、手を隠してるんですか!って、さっき私のおっ……いや、私を触った手ですよね!切り抜き動画と画像がツブヤイターを埋め尽くしてたんですけど!なにしてるんですかぁ!!!!」

えっ?改めて思い出して恥じらうの?

くそぅ、てっきり気づいていたかと。


「◆△□■▼※彡◇☆▲」

俺は右手を頭の後ろに当てて顔を詩織に向かって傾ける。

すまなかったな。つい……。


「いや、なに言ってるかわかんないんですよ!」

怒鳴られた。

理不尽だ。

俺はリッチでモンスターだから、人間みたいに声帯を動かして喋れないと言うのに。



仕方がないからスマホを開いてチャットを打つ。


--------------------しおりん--------------------

       ------------------- 塔ちゃん

       |ごめんごめん、つい……|

       --------------------------------


しおりん--------------------------------

|むぅ……もうしちゃだめですよ?|

----------------------------------------


         ------------------塔ちゃん

        |うん、わかったですよ|

         ---------------------------


しおりん-------------------

|ぜったいですからね!|

----------------------------

              -----塔ちゃん

             |神に誓って|

              --------------


しおりん------------------------

|じゃあ……許してあげます|

--------------------------------

--------------------------------------------------


 

ちょろいな。

柔らかく波打つようなナチュラルなカーブを描く詩織の茶髪がふわふわ揺れている。

そんなこいつの頭をなでてやった。


そもそも目の前にいるんだからこいつは喋れば良いんじゃないか?


めちゃくちゃ可愛くて、転生前の俺だったら振られようが気にせず毎日告白してただろうくらい可愛い。


うん、可愛い。肌も健康的な白さで、滑らかできれいだし、顔立ちも整ってる。

少し小柄だけどしっかりと胸は主張してるし、スタイルもいい。可愛い。


まぁ、もし生きてたら俺は40過ぎだから詩織に言い寄ったりしたら犯罪臭漂うだろうがな……。


なんでさっきまで戦っていたこいつがここにいるのかと言うと……


:配信はじまったと思ったらただのイチャコラで草

:詩織ちゃん離れて!そいつはさっきキミをボコったリッチですよ!?

:よく見てみろ。リッチじゃなくてリッチ様だ。

:イミフwwwwwww


いつも誰か来たな~ってときに配信はじめるんだけど、その時点だとまだ誰が来たのかわかんないんだよね。


「リッチ様~」

そして俺のスマホを覗き込んで詩織は呆然としていた。

それにしてもこいつの癒しの効果でもありそうな爽やかなハスキーボイスは耳に心地いいな。



詩織はどうやら俺に負けたのが悔しいらしく、いつかゼッタイに超えてやると意気込んでいる。

見込みがあるやつだ。


探索者としてエリート街道走ってきたのに、こんな意味不明なリッチに負けたらそりゃそうなるか。


でも戦いの中で俺の凄さには気づいたらしく、SNSにDM送ってきたからアドバイスを送り返したらこんな風に普通に話す仲になったんだ。

どうだ、羨ましいだろう!


で、今日の反省会でもしたくてやってきたんだろうな。

他のメンツはどうしたんだ?



―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—―—

ここまでお読みいただきありがとうございます!

これからリッチ様が頑張って行きます(40話近く書いておりますので、毎日更新を続けていきます)!!!


より多くの方に読んでいただくため、フォローや☆評価(☆☆☆→★★★)を頂けると嬉しいです。作者も舞い上がります。

応援(♡)やコメントもお待ちしております。

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