ヤングマンの懐事情

 今朝は土曜講義があると登校し、先ほど「なかったわ」と帰宅したうちのおとぼけヤングマン。


 以前にも書いたがヤングマンの財布には常にお金がない。


 部活の帰りに友人と入るコンビニでの消費とカラオケが大きい。

 ムスメもそうだがやたらコンビニの新商品に詳しい。彼らのコンビニは私の世代の駄菓子屋のようなものなのだろう。

 カラオケはやたら歌が上手い友人(軽音部でボーカルしてるイケメン)がおり、誘ってもらえると嬉しそうにいそいそと出かける。動画を見せてもらったがユニコーンとかクリープハイプとかバンドでコピーしていて好感度アップだった。


 そんなムスコとムスメに私の母が何かとお小遣いをあげている。まるで野良猫に餌をあげる愛猫家のごとく。


 昨夜サガミという中部地区のうどんチェーン店で私の父の日のお祝いをした。

 個室で子供たちの学校の話やムスメのバイトの話、両親の次に旅行に行く場所の話でワイワイする。もちろんスマホ厳禁。祖父母の前ではヤングマンもいい子になる。いつもの倍、いや5倍はしゃべる。



「お会計…円になります」「カードで」


 私が会計を支払っていると、背後で母が子供たちに5千円づつ渡していた。


「えー、いいの?」「ばあちゃん大丈夫?」「むっちゃ助かるわ」「ありがとー」


と子供達の歓喜の声。一応遠慮はしていたが、貰う気満々である。


(おいおい、ここの代金私が払ってるんですけど!てか私もお小遣い欲しい!!)


 私も大人なので異議をこそりと胸にしまう。

 母は満足気だ。まるで月に人類初で月に降りたニール・アームストロングのごとく。


 これも親孝行…と思いつつ、つましい暮らしをする母からもらったおこづいかいが子供たちのゲームや化粧品になるのを見て心痛む母である。

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