働くヤングマン
「ヤバい、お金がない…」
プレステのゲーム『ストリートファイター6』が期間限定で半額なので購入しようとしたムスコ。でもお金がないらしい。
ちなみに日曜に模試が終わったばかりだが、再来週には期末試験だ。
海野家にはお小遣いがない。
なので子供たちは月給制のお手伝いをしている。
ムスメはお弁当を毎朝4つ作る。
ムスコは布団のあげおろしとお風呂掃除。
サボったらクビだ。海野株式会社の労働環境は厳しい。有給もない。
これは家事は私が無償ボランティアでやっているだけで、義務ではないことをわかってもらう為でもある。
正直、フルタイムで働く母親が家事を無償で一手にする意味がわからない。負担が大きすぎる。夫が役に立つかは結婚してからでないとわからないから女性にとって結婚は博打である。
損する結婚、得する離婚。
「ほな、時間ある時にお風呂場の掃除してくれたら二千円な」
「わかた」
このようなやり方は家事が出来るようになるメリットがあるが、デメリットもある。
「なんで私がしやなあかんの」
そう、賃金を得られないと動かなくなる。代表がうちのムスメだ。
その点ムスコは黙ってやってくれる。これはムスコが『良い子』というわけではなく、家を出て大都市の大学にでる布石と思われる。
私印象操作されてる…?
このように、下の子供は上手く母親を操って自分の願いを叶える手管に長けていると私は思うのだが、いかがだろうか。
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