第3話
「聴いたか?町嶋の彼女交通事故で
死んだんだってよ」
クラスメートのうわさばなしにわたしの
胸はざわめいた。
「町嶋くん、なんていえばいいのか」
わたしは放課後町嶋くんに話しかけた。
「なにもいわなくていいよ。まっ、そういうことだ」
町嶋くんはあっさりとしている。
まるでなにもなかったかのようだ。
「でも」
「オレの彼女、清廉っていったんだ。清廉潔白の
清廉。まっ、おまえと字は多少違うけどな」
「うん」
「まっ、そういうことだ」
町嶋くんがまっ、そういうことだをくりかえした。
「それでな」
「えっ?」
「オマエをオレの恋人としてうちの親たちに
紹介したいんだ」
「ハイ、って、ええーーーっ!」
わたしは絶句した。
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