第27話
「百回以上告白させるって、正気かよ…」
百回告白している俺が言うのもなんだが、改めて自分のやっていたことの異常さに気付かされた。
それにあのいい方からして告白を受け入れる気なんて毛頭ないんだろうし…。告白なんてしてたまるか。
最初から負けることが決まっているゲームに挑戦しないのと同じ話である。
あの約束はまだ継続中なのかな?一週間に一回彼女の愚痴を聞くというやつ。
あんなこと言われたのに、愚痴にも付き合えってのはちょっと自分勝手すぎないか、と思うのだけど。
まあそういう付き合いも面白いか。
告白をしたら負けるのが俺、俺に告白させれば彼女の勝ち。なんかラブコメみたいな関係性だな。
万が一テイラーさんが俺に惚れて告白してきたら?
…いやいや、そんなわけあるか。今まで散々思い知らされてきたじゃないか。
馬鹿な事考えてないで早く帰ろう。テイラーさんもいつの間にか帰っているようだし。
家に帰ると、リビングで久遠さんが一人テレビを眺めていた。すごく、なじんでいてずっと昔から家族だったみたいに。
「ただいま」
「あ、お帰りなさい隼くん」
「ごめん、ちょっと遅くなった」
「別にいいよ、待ってないし」
帰っている途中に久遠さんから連絡があったことに気付いた。要件は早く帰ってこい、というもの。
のんびり歩いて帰っていたのだが、そのメールを見た瞬間に走り出してただいま到着、という流れである。
「それで急かした理由は?」
「ねえ隼くんが告白してた相手って神藤さんであってる?」
「じ、神藤さん?」
「その反応は正解ってことで合ってる?」
「どうして神藤さんなの?」
どうやら青水さんということはバレていないようだが、それでもなぜ神藤さんになるんだ。
彼女と俺は関わったことはほとんどないといって等しい。ついこの間霧を交えたものでちょっと言葉を交わしたくらいで、それ以外はほとんどない。
「なんとなく気になったから確認してみたら、肯定したの」
「肯定?」
「ええ、隼くんに告白されたか、っていう質問に」
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今回はちょっと短めです。申し訳ないです💦
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