キャラの持つ「根源的恐れ」と「怒り」

がんべあ

第1話 タイプ7:エレン・イェーガーについての分析

 こんにちは、

 みんなと一緒に幸せになりたい

 がんべあです。


 今回は進撃の巨人の主人公エレン・イェーガーを例にとってタイプ7(楽天家)キャラクターの「根源的恐れと怒り」について解説していきます。

 参考にするのは「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著

 人は誰しも心の奥底に「恐れ」を持って生きており「怒り」はその恐れによって引き起こさる事が多いです。

 そのパターンはエニアグラムのタイプ毎に一定の傾向があります。


タイプ7の持つ根源的恐れ

タイプ7(楽天家・熱中する人)【エレン・イェーガー】の根源的恐れは

「必要なものを奪われ、痛みにとらわれること」

 タイプ7のキャラクターは自分に必要なものを奪われ、その痛みから逃れられない時に激高する傾向があります。


タイプ7(熱中する人)

楽しいことが好きで、多忙なタイプ

自然体。多才。欲しがり。散漫。 


エレン:「俺は調査兵団に入って奴らを駆逐する!」

(進撃の巨人 シーズン1 第3話より


 巨人によって故郷と母親を奪われたエレンは怒りに燃えて復習を誓います。

 タイプ7は「必要なものを奪われること」に耐えられません。


タイプ7の心の流れ

 リソの本によるとタイプ7のキャラクターの心理状態は以下の様に記されています

 エレン・イェーガーの行動とリソの本に書かれた内容を照らし合わせながら見ていきましょう。


以下の文章内での『』内は「新板エニアグラム【基礎編】自分を知る9つのタイプ」ドン・リチャード・リソ, ラス・ハドソン他著からの引用となります。


①『タイプ7は自分の注意を引く、ほとんどすべてのことに熱中する。

 彼らは好奇心や楽天主義、冒険心をもって人生を送ります。快活かつ大胆であり、前向きな確信とともに、人生において欲しているものを積極的に追求します。』

エレン:「知りたいんだ 外の世界がどうなっているのか」

(進撃の巨人 シーズン1 第1話より)


 ②『タイプ7は思考センターですが、すぐにそうとは見えません。なぜなら、きわめて現実的で、いつでも多くのプロジェクトに関与している傾向があるからです。』

ミカサ:「エレン、調査兵団は止めておいた方がいい」

エレン:「お前も調査兵団をバカにするのか?!」

(進撃の巨人 シーズン1 第1話より)


③『彼らにとっての思考は、「これからの可能性を見越す」ということです。』

エレン:「俺は巨人を一匹残らず駆逐して狭い壁の中から出る それが俺の夢だ」

(進撃の巨人 シーズン1 第4話より)


④『思考を刺激する行動を好み、そこからさらなる行動や思考が生まれます。』

エレン:「やった、やったぞぉ! どうだミカサ 俺はやれる!」

(進撃の巨人 シーズン1 第3話より)


⑤『タイプ7は、次から次へと考えが湧き、自然体の喜びを感じることでわくわくします。 ひとつの話題を深く探るよりも、幅広い全体的視点や、創造的プロセスの初めにつきものの興奮を好みます。』

エレン:「あれから5年経った 人類はようやく尊厳を取り戻しつつある 勝てる 人類の反撃は これからだ!」

(進撃の巨人 シーズン1 第4話より)


⑥『皮肉なことに、タイプ7の広範囲に及ぶ好奇心と物覚えのよさは、問題をつくりだすことにもなります。比較的容易にさまざまな技能を身につけることができるので、自分が何をしたらいいのかわかりにくくなるのです。』


⑦『彼らの問題のルーツは、思考センターにおけるすべてのタイプに共通しています。本質の導きと支えから切り離され、深い不安がタイプ7の中に生まれるのです。』

ヒストリカ女王:「…エレン?」

(進撃の巨人 シーズン3 第22話より)


⑧『そこで2つの方法によってこの不安に対処します。まず頭をいつも忙しくさせておこうとします。ひとつの体験から次の体験へとさらなる刺激を求めます。

 2つ目にタイプ7は「試行錯誤」という方法を使って、本質の導きが失われたことに対応します。何がベストかを知っておくために、すべてを試すのです。』

アルミン:「ねえ、エレン これ見てよ 壁の向こうには…」

エレン:「…海があって 海の向こうには自由がある ずっとそう信じてた でも違った 海の向こうにいるのは…敵だ 何もかも親父の記憶で見たものと同じなんだ なあ 向こうにいる敵 全部殺せば 俺たち 自由になれるのか?」

(進撃の巨人 シーズン3 第22話より)


 ⑨『さらに、タイプ7が自由と満足を与えてくれそうなものすべてを追求するスピードを早めるにつれ、選択を誤りがちになり、満足しにくくなります。』

エレン:「なぜだ? ライナー なんで母さんはあの日、巨人に食われた?」

(中略)

エレン:「そうか、世界を救うためだったら…そりゃあ 仕方ないよなぁ」

(進撃の巨人 シーズン4 第5話より)


⑩『その結果、タイプ7は不安で、欲求不満になり、腹を立ててしまいます。彼らは幸福を求めながら、健康や人間関係、経済状態を損ねることになってしまうかもしれないのです。』

ハンジ:「それを解っておいて自らを人質に強硬策を取るとは… おぞのみ通りこちらは選択肢の余地無しだ 君は我々を信頼し 我々は君への信頼を失った」

(進撃の巨人 シーズン4 第8話より)


 エレンの心の動きをリソの本と照らし合わせて観てきました。

 タイプ7キャラクターの根源的恐れと怒り、その心の流れが理解できたでしょうか?


まとめ&これからのエレン

 タイプ7のキャラクターは「必要なものを奪われること」に耐えられません。

 その不安から逃れる為、彼らは頭をフル回転させ、常に新しい可能性に挑戦し続けます。

「壁の外に出られれば自由になれる」

「巨人を駆逐すれば自由になれる」

「壁の外の世界の人々を全て殺せば自由になれる」

 しかし自分の外側にある「物や体験」への挑戦は彼らの自由には繋がりません。


 タイプ7のエレンが真の心の自由を掴むためには自身の中にある本質を直視し、その導きと支えによって行動する必要があります。

 成長途中のタイプ7は「思い込み(心の囚われ)」によって自分自身の中にある本質を見る事ができません。


 タイプ7が満ち足りていると感じるためには「特定の物や体験を必要とする」という思い込みを手放す事が必要。

 その自分自身の思い込み(囚われ)を手放す事でしか真の自由は得られないです。



 まだまだ勉強中ですので、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います。

 みなさんと一緒に勉強していけると嬉しい限り。

 疑問点などありましたら是非教えてください。

 この記事があなたの「創作活動」と「物語を楽しむ事」に少しでもお役に立てると嬉しく思います。

 みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!

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