コラム 『猫の舌』って美味しいの?


ここでは本編で紹介できなかった『呪い』や『猫』の知識を紹介します。

今回は『お菓子』の話です。




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🐱フランスのお菓子といえば?

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ザラザラとした食感が似ていることから、

『猫の舌』と名付けられたフランスのお菓子といえば?


そう、ラングドシャです。

フランス語で『Langue de chat』(ラング・ド・シャー)。


日本でも人気のお菓子ですね。

サクサクした食感が特徴で、幅広い年代からも好まれています。


中でも北海道を代表する銘菓が有名ですね。

ホワイトチョコをはさんだ『白い●人』です。




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🐱ラングドシャの歴史

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ラングドシャはフランスの伝統的な菓子のひとつです。

発祥については諸説あるようで、


 ・ 17世紀にはアイスクリームと一緒に食べられていた。

 ・ 20世紀に初めて誕生した。


の2つが有力なようです。


少なくとも20世紀の始めに書かれた『パティスリーの現代論』

という本に載っているのは確かです。


当初は「小麦粉、卵白と生クリーム、砂糖」を使っていたようですが、

今は「小麦粉、卵白、砂糖、バター」を使うのが一般的なようですね。


フランスではチョコとからめず、ラングドシャだけで食べることが多く、

日本で見るタイプとは形も異なります。


細長い楕円形だえんけいで、中央がややくびれたスティック状になっています。

この細長い形が『猫の舌』の形というワケです。


舌は健康のバロメーターでもあるので、猫を飼っている人なら納得なのでしょうか?

一方、日本では丸や四角が一般的ですね。


ラングドシャにチョコクリームを挟んだ商品の方が、馴染みがあるでしょう。

後はロール状に巻いたモノもよく見かけますね。


イチゴやオレンジを使った商品は、お土産にピッタリです。




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🐱ラングドシャと似ているお菓子

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 ▼クッキー

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ラングドシャは軽い食感のクッキーのことを言うようです。

わざわざ、ラングドシャクッキーとも言います。


材料も同じで、違いは「卵黄を使わないこと」にあるようですが、

家で焼く場合は、全卵でも問題ないでしょう。


ちなみに、クッキーはイラン(7世紀のペルシャ)発祥と言われています。

ペルシャを漢字で書くと『波斯はし』です。


ますます、馴染みがありませんね。

しかし、ペルシャ絨毯じゅうたんやペルシャ猫と聞けば、どうでしょうか?

シルクロードの中継地としても有名です。


あちらの主食はパンなので、パンを食べられない貧しい人のための

安価な栄養補助食品としての役割があったようです。


また、クッキーは「長期間保存」「栄養価」「手軽に持ち運びが可能」

という点から、旅行の携帯食としても優秀です。


お菓子としての付加価値を加えたのは、ペルシャ帝国の料理家のようですね。

当初はハチミツや果物で甘くする方法がとられていたそうです。


しかし、すでに様々な国で色々なクッキーが食べられているので、

「ペルシャ発祥のお菓子」と言われても、ピンときませんね。


どちらかといえば、ヨーロッパのイメージです。

14世紀のヨーロッパでは、当たり前のように普及しており、

そこから伝わったので仕方ありません。


すでにクッキーは王室の料理から町の露店販売まで、

様々なスタイルで製造され、上流下流問わず、

あらゆる階層の人たちが日常的に食べるお菓子へと進化していたようです。


しかし、ヨーロッパに広まったけは、

『レコンキスタ』(718 - 1492年)らしいですね。


確かに、軍隊遠征の携帯食として重宝ちょうほうしますし、

船旅にも持って来いです。

その後の大航海時代では、日本にも伝わりました。


結果、幕末においては、兵士の食料として利用されていたようです。

庶民のお菓子として普及するようになったのは、明治からみたいですね。


ビスケットは明治8年(1875年)に販売、

ゴーフルは昭和2年(1927年)のようです。


クッキーはしっとりとしたモノから、歯応はごたえのあるモノまで、

様々な種類がありますが、ラングドシャの場合、

軽くてサクサクとした食感のモノに限定されるようです。


ちなみに日本では1971年に全国ビスケット協会が、

クッキーとビスケットを区別するための明確な基準を設けたそうです。


しかし、イギリスの場合は「ビスケット」、

アメリカでは「クッキー」に統一されているようです。


後はサブレーですが、

こちらはクッキーの種類のひとつで、バターの風味が強く、

サクサクとした軽い食感を持つことが特徴とれています。




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 ▼カッツェンツンゲン

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こちらはドイツ発祥のチョコレート菓子です。


名前だけ聞くと、馴染みがありませんが、

ラングドシャと同じく『猫の舌』という意味を持つお菓子です。


細長い楕円形で、中心がややくびれた形をしているので、

見れば「ああ、これか~!」となるでしょう。


こちらはチョコなので、口にくわえると、

ペロッとはみ出た『猫の舌』に見える――というワケです。


茶目っ気のある、猫好きへは持って来いのお菓子ですね。


考えたのはベルギー人のショコラティエという説や、

オーストリアの会社が生産したという説があるようです。


ん?……ドイツ人じゃない⁉




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 ▼プチフール

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「小さなかま」の意味で「一口大ひとくちだいの小さなお菓子」のことを指し、

次の3つに分類されます。


 ・ プチ フール セック

 ・ プチ フール グラセ

 ・ プチ フール サレ


ちなみにラングドシャは「プチ フール セック」に含まれます。

「乾燥したプチフール」という意味で、小さな焼き菓子のことを言います。


シガレット、フィナンシェ、マカロン、マドレーヌ、メレンゲ、

サブレーなどが仲間です。


「プチ フール グラセ」は「糖衣したプチフール」の意味で、

プチフールにフォダンや飴を掛けたモノです。


まあ、日本では『マロングラッセ』や『サツマイモグラッセ』

といった感じなので、美味しいけれど地味なイメージです。


しかし、フランスの大きなパティスリーにはよく置いてあり、

人気商品です。


「フランス グラッセ」や「パティスリー グラッセ」で画像を検索すると

美味しそうなのが出てきます。


一方で「プチ フール サレ」は「塩味のプチフール」という意味です。

食事の前の『食前酒アペリティフ』や『カクテル』などと一緒に提供される

一口サイズの「おつまみ」です。


『アミューズ』や『カナッペ』がそうですね。

なんだかお腹が空いてきたので、この辺にしておきましょう。




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 ฅ^•ω•^ฅ♡ ここまで、お付き合いくださり

 ありがとうございます。

 第二章は来週の月曜日(7/1)の夕方

 17頃の掲載予定です。

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