第2話 一家虐殺事件2

「なるほど…ね」

未来真琴は、刑事たちの話をよく聞いていた。

「総力を上げていても犯人がわからないのか…なかなかの強敵なんじゃないか?」

確かにそうだなと冥王刑事と紘世刑事は思った。

強敵であり、狂人であるならば、こんなことをするだろう。

色々と考えていると、真琴は言った。

「早速、事件現場に行きたいから案内してくれないか?

私はスパッと解決したいんでね…」

『……分かりました。それではついてきてください。』

ここからそう遠くないが、刑事たちには遠く感じてしまうのだった。



「へぇ…ここで殺人が起こるなんてねぇ…」真琴はつぶやいた。

ここは犯罪が滅多に起こらない町なのだ。

「ふむふむ…」

色々つぶやいていたが、刑事たちはそれを聞き流していた。

付き合っていると長くなりそうだからだ。

『どうでしょうか?何かわかりましたかね?』紘世刑事は言う。

「凶器の特定ができたよ。」立ち上がりながら言う真琴。

「凶器は、ノコギリ、鉄パイプ、縄、包丁…かな。ざっと言うとだけど。」

『根拠はあるのでしょうか』冥王刑事は言った。

「あぁ、まずはノコギリ。人を分解するには包丁じゃあ時間はかかるだろうね。」

「しっかり言うと、ノコギリだと約10分、包丁だと約1時間くらいかかるだろう。」

『それはおおよその時間ということかね?』

「まあそうなりますね。私は殺人なんてしたことないんで、わかんないすっけど。」

真琴は、淡々と言った。

「やり口は、まあまあいい方。殺人は慣れていると犯人を捉えた方がいいかな。」

『なるほど…他の凶器は?』

「鉄パイプは、人を殴るときに使える。父親らしき人物は

後頭部が凹んでいたんだよね?でも普通の鉄パイプじゃあ

凹ますことなんて出来っこないんだよね。」

刑事2人は目を見開いた。

『それでは、鉄パイプじゃない可能性もある…と言うことですか?』

紘世刑事は真琴に聞いた。

「まぁ、そう言うケースもあるし、鉄パイプになんらかの仕掛けがあるケースもある…たくさんのケースがあるから、絞るのは大変だよ。」

そういうと冥王刑事は、ため息をついた。

まるで、この事件は長そうだと言っているように。

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