18

わかば

第1話


薬を飲んだあとの

春の夕焼けの匂い

夏休み

優しさに怯えて涙が滲んだ


気味悪がられた

たしかにいきていた、無


面倒くさそうに薬を渡してくる看護師

堪えきれずに吐いた指には

色んな色の絵の具、

生きるとは死を繰り返すこと


朦朧

彼の腕には無数の


私は心が解れてゆく

私の家は寥しいから、

思い出に浸っていたいとおもう

甚だ 破片が心に

思い出に浸っていたい

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18 わかば @wakarin

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