俺は…死んだはずだった。

なのに、見知らぬ白い空間が広がっていた｡

「ここは…」

入り口もなければ､出口もない｡

「どうなっている？」

そして何より､俺と同じような人がたくさんいる｡

年齢は様々｡小さい子供からお年寄りまで｡

みんな､ここがどこだかわからないような感じだ。

ひとまず､ここでは何が起こるのかを考えるべきだと思ったが…

その必要はないようだ。

羽が生えた天使のような人が現れたからだ。

『みなさん､ようこそ！天界へ』

天界…か。

天使のような人は､神（テレサ）と言うらしい。この天界の住人らしい。

『みなさんは､辛い前世を歩んできた方が多いと思います。

なので､我々は異世界に転生させることをします！』

「…………は？」

辛い前世ってのは俺みたいに若くして死んだ人たちなのか？

だか､異世界に飛ばすことは賛成できない｡

いくらなんでも危険すぎるのではないのか？

『ご安心を！異世界に転生した時に“異能力”と言うものを持っていますので！』

「異能力…か。」

『はい！では､もうそろそろ異世界へ飛ばしますね！』

え？急すぎないか？

『では､いってらっしゃいませ！！』

そう神が言うと､俺らの真下に大きな穴が空いた｡

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