第13話… 俺の過ち
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
ダンス留学が決まって
友人たちが壮行会を開いてくれた日…
アミが男に絡まれている現場を目撃して
激昂した俺…
アミと2人で会場から抜けた
「そういえば 引越しの準備、進んでる?」
「まだだよ…」
「えっ!ちょっと!
早く荷造りしないと間に合わないじゃん!
大丈夫なの?手伝おうか?」
ヘタレな俺は…
この時のアミの優しさを利用したんだ
。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆
今までに何度も 部屋には
連れてきたことはあった
"親友"だから…
アミは 辺りを見渡して
「お!結構 片付いてるね!
さて、どこから荷造りしようか?(*´꒳`*)」
屈託の無い笑顔
俺が居なくても 寂しくないと言った
"面白くない…"
「…
迷わず正面から アミを抱きしめた…
"今頃 気づいたって遅いよな…"
「あはっ!疲れちゃった?
今日はもう 休んだほうがいいね!
荷造りはまた 近いうちに
手伝いに来るから……」
アミの温かい手が
ポンポンと背中を優しく摩る
抱きしめた腕を ゆるめて
アミを見下ろすと
柔らかい唇に 指を滑らせた
「アミ…ぃ…」
酒のチカラも相まって
アミの唇を奪って貪るように
イヤらしい音を立てて甘噛みする
柔らかくて 艶かしい唇
「ちょ…のっん、やめよっ、っ…」
拒みながら可愛い声を漏らすアミ
いや、ずっと可愛かったよ…
だいぶ前から 知ってたんだ
気が強いところも全部…可愛かった
俺より年上なのに 妹みたいで…
考えないようにしてただけ
だけど ごめんな…
越えたらいけないと
わかっているのに
ココロとカラダは背を向けていた
─── アミが 欲しい ───
この日…
俺は アミを抱いた
"親友"として ずっと隣に居たのに
離れることが こんなにも
俺の心を揺さぶるなんて思ってなくて
無我夢中で 柔らかい肌に触れて
擦って…そして弾く
頭の中が真っ白になるくらいキスをして
理性をぶっ飛ばして…
"
…自分も同じことを言ったくせに
…アミの口から聞きたくなかった
…悔しい
アミも 同じ気持ちだったらいいのに…
「はぁ…っ…、ふぅ…っん」
動きは 止まらない
どんなに嫌だと言われても
止められなかった
アミだって ちぎれそうになるほど
締めつけるし
俺の名前を呼びながら
啼き続けるから
目をうっすら開けて
俺を見つめながら
その甘ったるい声は
俺を何度も昂らせた
"ねぇ…寂しいって すがってよ"
"行かないでって 抱きしめてくれよ"
「あっ…の…んっ…」
"お前の隣には いつも俺がいたんだよ…"
「ダメだって…ねぇ、のんっ…っ!」
"オトコと別れたら
必ず俺のところに 戻って来たんだよ…"
"ねぇ…アミ……っ…"
アミの声が俺を絶頂に到達させる
「ん…っあ、ダメっっ!!!」
荒々しく息を吐き出して
腹の上で ぶちまけて
アミの顔を見下ろす
「のん、どうして…ぇ、なんでぇ…っ…」
「・・・・・・・・・」
俺を見つめる彼女の目からは
涙が零れ落ちた
泣くほど…っ…嫌だった?
そうか…俺とは…
同じ気持ちじゃ なかったんだ…
我に返って
口にした 心にも無い言葉…
「全部っ、忘れてくれ…」
アミは 無言のまま
帰り支度をして部屋から出て行った
当たり前だけど 連絡も途絶えた
繋ぎ止められず
後悔に打ちのめされた
。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆
「ホント 俺って…最低な野郎だぁ!」
あの日のことを思い出して
スタジオの床に寝っ転がって
情けない声を響かせた
あの日、アミの涙を見て
とんでもないことをしたって…
自分の気持ちを押し付けて
取り返しのつかないことをしたって…
もう親友とは呼べない、戻れない…
本当のことを言えば
何もかも 上手くいったのか?
傷つけて 良好だった関係を壊したことを
何度も悔やんだ
何のための留学?
行くのを やめようか…
最後まで応援してくれたアミに
申し訳が立たない
自責の念だけは
今の今まで 持ち続けていた
ライセンスだけは必ず習得して
帰国すると決めて頑張ったんだ
酷いことをしたのは 俺なのに
何も無かったかのように
"おめでとう"と称えてくれたアミ…
「はぁ〜(。´-д-)
そういうところなんだよなぁ…」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
→ 部屋に着いたアミ
疲れた体を引きずりながら自室に入る
今朝 テーブルに置いておいた
朝ご飯の食器は
綺麗に洗われていて
鍵も無くなっていた
スマホには サトちんからメッセージ
"アミつん、お疲れ様!
朝ご飯、美味しかったよ!
疲れたよね〜ゆっくり休んでね♡
金曜日、泊まりに行ってもいい?"
…ハートが付いてる
(/ω\*)カワイイ…
…泊まりに行っても良いかって?
いいに決まってんじゃんよぉぉぉ(∩∀<`。)
"OK"と返信した
「……金曜日かぁ…」
私は 昔から恋愛下手で
付き合うまでの関係は 良好なのに
彼氏になって 相手のことで
ちょっとでも気になることが出てくると
途端に気持ちが冷めてしまう…
このことは よく友人にも相談していた…
特に
でも、今は昔の私とは違う
サトちんは すごく優しくて
とても可愛くて
久しぶりに ときめいた相手で
申し分ない彼氏!
…大切にしたい存在
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
翌日
→
案の定…私は…
(((( ˙꒳˙ ))))プルプルプルプルプルプルプル
「お〜はよう~ございま〜す!」
「ちょっ!どしたの?!歩き方、変!!」
カナ先生に声をかけられる
「あはっ…( ̄▽ ̄;)
昨日の練習で やぶぁいほどの筋肉痛…」
「これは ひどっ!(*°∀°)・∴ブハッ!!w
ごめん、笑っちゃいけないのに…っ…
(*°∀°)・∴ブハッ!!w…ごめ…∵ゞ(´ε`●) ブフォッ!!」
3度も吹きだした マミ先生…
「マサ先生、昨日はお疲れ様!
体は何でもない?大丈夫?」
「僕は若いので 全然問題ないですっ!(◦`꒳´◦)」
「コラっ!シ━━━ッd((ˊ皿ˋ ;)」
「あ!
「それだけ筋肉痛になるってことは
期待していて良いな!
お誕生会本番、楽しみダァァ──!」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
仕事が終わると
マサ先生とスタジオへ…
着替えてストレッチ…
「いでで…(>_<)」
「アミ、もしかして…筋肉痛?」
「いきなりのスパルタだもの…
筋肉痛は想定外よ( * '~' )ンー」
「大丈夫ですよ、アミ先生…٩( •̀ω•́ )ﻭ
本番まで毎日やってれば
筋肉痛も無くなって
体も締まりますから!( *¯ ꒳¯*)」
「いいよな〜若くて…」
「アミ、それを言うなよ(ノ∀`笑)」
「…はい(*´艸`)」
私が筋肉痛ということもあり
今日の練習は少し抑え気味
ケーポアイドルの人気の曲を厳選して
数曲のサビ部分をメドレーに…
見せ場のダンスだから
ビシッと揃えてキメなければならない
「本番って、
入って踊ってくれるんですよね?」
「えっ、俺も?そうなの?」
「2人だけじゃ 物足りなくないですか?
人気のダンスの見せ場なんだし…
ね、アミ先生!」
「あぁ~確かにそうだね〜!」
「ということで、お願いします!
「…じゃあ、加勢する代わりに」
「何言うの…
なんか嫌な予感するんだけど!」
*・゚・*:.。.*.。.:
本来のアイドルが踊っているダンスより
少し簡単に踊れるよう
アレンジしてくれていた…
プロと同じダンスに戻された…
なにせ…ストイックな
「ぎゃーー!言わなきゃ良かった(T^T)
アミ先生、何とかしてくださいよぉ!」
「1回言い出したら聞かないから…この人…
諦めた方がいいよ…(。´-д-)ハァ-」
「まだ練習2回目だから
すぐ覚えられるって!(´▽`*)アハハ」
って豪快に笑う
時すでに遅し…です…
*・゚・*:.。.*.。.:
元に戻されたダンスで練習して
そろそろ終了時間
マサ先生が
「あっ!忘れてたっ!
今日友達が出張でこっちに来るもんで
家に泊めることになってるんです!
先に帰ってもいいですか?」
「友達って、オンナかな?( ̄▽ ̄)ニヤリ」
「ち、違いますよ!男です、男!」
「マサ先生、気をつけて帰ってね」
「アミ先生、お先です!」
εε=(((((ノ・ω・)ノ
マサ先生は出て行った
「マサ先生も帰ったし 今日は解散しよう!」
「はい!今日もありがとうございました!」
「筋肉痛、甘く見るなよ…
風呂入ってマッサージ!」
「はいはい…わかってますって」
。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆
帰り支度をしていると
スマホが震えた
"アミつーん!寂しくないかーい?
僕は寂しいぞー!"
サトちんのメッセージ
「ぷッ(*≧艸≦)」
「…彼氏か?」
「え?…うん、そうだよ」
「この前、幼稚園の前に居た人だろ?
可愛らしい彼だったな」
「でしょ?すごく優しい人なの」
「そっか…順調そうで何よりだな…
まぁ、何かあったら
元親友の よしみで
相談に乗ってやってもいいぞ?」
「その上からの言い方は!(*´艸`)
大丈夫、昔と違うから…」
「……そうだな」
「じゃあ、帰るね」
「おう!おつかれ!」
バタンっ…
。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆
だよな…
昔とは…違う…
再会したからって
関係が修復できるなんていう変な期待は
持たない方が良い…
そんなことは わかってる…
「・・・・・・」
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜
→ スタジオを出たアミ
「ありがた迷惑です…全く!」
ちょっと毒を吐く…ペッ ( 'з' )
サトちんに メッセージを送る
"お疲れ様!
今練習が終わって帰るところだよ!"
送信すると
すぐ電話がきた
「うわぁ!も、もしもし、サトちん?」
「アミつん、今すぐ会いたい!」…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます