第9話… 彼氏 と カノジョ

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 → 紗蘭さらん✿︎幼稚園



 園児たちが降園



 職員室で 保育計画の

 確認をしていると

 ゆう先生に声をかけられる



「そういえば 来月のお誕生会の出し物は

 アミ先生とマサ先生でしたよね!

 もう、決まりました?」


「あ!そうだった!

 そろそろ決めないとだね!

 マサ先生、何しようか?」




 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆



 毎月のお誕生会

 全園児で その月に生まれた

 園児たちをお祝いする行事


 対象の園児たちの保護者も招待する



 そこで先生たちから

 子どもたちへプレゼントとして

 人形劇や寸劇等の出し物を披露している





「…僕とチークダンスでもしましょうか♡」


 突拍子もないマサ先生の発言に



「マサ先生だけ喜んでも…ねぇ〜」


 カナ先生が一言



「アミ先生と くっつきたいだけだろ?

 却下だな…(ノ∀`笑)」


 しゅん先生も同意



「今、子どもたちの間で

 ケーポの話題で盛り上がってるよ!

 ぬじ?チョッキ?ツバ?…なんか

 たくさんいるらしいわ…知らんけど」


 マミ先生が スマホを開いて

 流行りのアイドルの名前を調べている




「嬉しい!マスミ先生が僕の口癖を( *¯ ꒳¯*)」


「ぎぇーーーぃ!!カナ先生っ!(||゚Д゚)」


「はよ帰れ、郷布ごぉふっ!!」



「…ってことは

 ヒップホップ系のダンスだと

 ウケそうですね…( ̄-  ̄ ) ンー」


 ゆう先生が腕組みしながらうなると



「あ!だったら のぞむ先生に

 協力してもらって練習しましょうよ!

 ね!アミ先生!.。゚+.(・∀・)゚+.゚」


 マサ先生…

 それだけはァァァ…( ¯ㅁ¯ )



「いやぁ…ヒップホップは 苦手で…」


 って、言ったのに!




「それ、いい!」

「楽しそう!」

「盛り上がること 間違いなし!」

のぞむ先生のダンスも 見てみたいなぁ!」



 満場一致…私の声は かき消された




「アミ先生!

 早速 打ち合わせしませんか(*´꒳`*)」


「そ、そうだね!(^_^;)」




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 → お迎え彼氏のさとし



 ふふふ〜ん(*ˊ艸ˋ)♬*

 あはは〜ん♪♪♪ ヽ(・ˇ∀ˇ・ゞ)



 今日もまた、愛しいカノジョを

 迎えに来た僕


 夜風が気持ちいいぜ…( *¯ ꒳¯*)フフフッ




「…あ!」


 声が聞こえて振り返る



「アミ先生のお迎え彼氏さんですか?」


「お、お迎え…彼氏…(/// ^///)」


「僕らの中では そう言われてますよ!

 あ、アミ先生の同僚の

 須賀すが ゆうと言います!」


羽玖井はくい さとしです」


「噂通り…可愛いですね!」



 まさか男の人にまで

 可愛いと言われるとは



「あは…可愛いですか?(*´艸`)」

 笑って誤魔化してると



「すみません、アミ先生は

 ちょっと打ち合わせしているので

 遅くなるかもです…」



 そっか…アミつんも

 そういう時あるよね…



「そうなんですね!

 教えてくださって

 ありがとうございます!」



「僕、羽玖井さんが来ていること

 アミ先生に伝えてきますね!」


「いえ!僕のことは

 気にしないでください!(*´꒳`*)」




 *・゚・*:.。.*.。.




 → 園内で打ち合わせ



 K-popのダンス動画を

 マサ先生と観ていた



「結構、激しいですね…」


「だよね~!

 しっかり準備運動してから

 やらないと 体が大変なことになるよ…」


「…ですね(^_^;)」


「明日、年中組のリトミックで

 のぞむ先生と会うので

 お誕生会の件 僕から話しますね」


「ありがとう!よろしくね!」


「……希先生とアミ先生

 親友だったんですね!」


「うん、そうなの…」


「今は?」


「今?…ずっと連絡は とってなかったから

 親友じゃないかもね(*´艸`)」


「……なんか すみません」


「…?」


「面白がってた訳じゃなくて…

 もし、アミ先生がのぞむ先生に

 協力してもらうことが嫌なら

 別の出し物を…」


「あぁ!大丈夫だから!

 私のことは気にしないで!

 マサ先生が謝る事は ないよ٩( 'ω' )و」


「わかりました!

 さっ!やることさえ決まれば

 あとは練習あるのみ( *¯ ꒳¯*)」


「はい!頑張りましょう、マサ先生!」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 → 憧れの人と打ち合わせて

 ウキウキの柾國まさくに先生



 帰り支度をして アミ先生と外へ出ると




「アミつん!」


「サトちん?!」


「お疲れ様…(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝)エヘ」



 で、出た!お迎え彼氏( ゚∀ ゚)ハッ!

 彼の存在を今の今まで忘れてた…



 隣にいたはずの

 アミ先生は 小走りで僕から遠ざかり

 彼氏の手を握った



「手が冷たいよ!…

 もしかして、ずっと待ってた?」


「あ、今日

 少し早く帰れたから…」


「ごめん、連絡しなくて……」


「さっき、須賀先生から聞いたよ!

 打ち合わせしてたんでしょ?」




 ズキン…っ……

 いたたた…Σ (ノД`)

 "なんだ?…"


 2人の様子を見ていると

 胸が痛くなった



「マサ先生!」


「え…、はい?」


「今日はありがとう!また明日ね!」


「……はい、また明日(*´꒳`*)」




 アミ先生の隣に居た彼が

 こっちに向かって会釈をした




((*_ _)ペコリ


「・・・・・・・・・」



 よし…僕も帰ろう…




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 → 手を握られたまま歩いているさとし



「あ、アミつん…手が…」


「手?…あ!ごごごめん!

 歩きづらかったよね」



 一度離された手を…僕は

 指を絡めて繋ぎ直した



「ふふふっ…」


「何その笑い方…サトちん 変態っぽい」


「(^∇^)アハハハハ!なんか嬉しくて~」



 繋いだ手が 温かい…

 キュッと握ると、握り返してくれた



「…ご飯食べたら

 買い物付き合ってくれる?」


「いいよ!」


「ショッピングモール行こう」




 。゜⋆。゜⋆




 アメニティ、部屋着用の服…



「これと、あ!これも必要だな…」


「サトちん?たくさん買うんだね!

 出張でも行くの?」


「まぁ、そんなとこだよ」


「…長期間?」


「ん〜、とりあえず1泊…ってところかな」


「…そうなんだ」


「……?」




 *・゚・*:.。.*.。.:




 買い物が終わって

 私のマンションへ向かう



「アミつん、コンビニ寄っていいかな?」


「じゃあ 荷物持って外で待ってるね!」




 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆



 明日から出張かぁ…


 一泊とは言ってたけど

 毎日会っていたせいか

 明日は会えないんだと思ったら

 ちょっと寂しい…



 出張に必要なもの

 こんなにたくさん買ったのに

 荷物を持って

 私のところまで送らせるのは

 負担かけちゃう




「アミつん、おまたせ!

 荷物持たせてごめんね、重たかったよね」


「サトちん、やっぱりここでいいよ!

 ほら、明日から出張でしょ?

 お家に帰った方がいい…」


「(* ̄m ̄)プッ…」


「はい?」


「出張じゃないよ!」


「はい?」


「アミつんの部屋に泊まるから

 必要なものを揃えただけ…」


「( ゚∀ ゚)ハッ!…と、泊まる?!」


「ダメだった?~・・・(・-・。) ジーッ」


「だ、ダメじゃないけど?(*ノωノ)ポッ」


「良かったぁ!(´▽`*)アハハ」



 事実がわかると

 急にテンションが浮上して照れる

 単純な私…



 久しぶりの恋愛

 忘れかけてたなぁ…この楽しさ



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 マンションに着いて

 ドキドキしながら部屋に入った




「・・・・・・」


「アミつん?」


「あ、ごめん…

 何も考えないで

 サトちんと部屋に入ったけど

 急に緊張しちゃって(;´∀`)…ァハハハ…ハハ…」



 つい最近まで "年上のお姉さん"オーラを

 まとってたのに


 近づいて

 ギュッと抱きしめて聞いた



「僕は アミつんの彼氏ってことで

 良いんだよね?」



 改めて確かめたかったから聞いてみる



「……そ、そうだね」


 恥ずかしがって

 僕の胸に顔を埋めるアミつんは



 "年上のお姉さん"から

 "僕の可愛いカノジョ"へ



 その返事を聞いて

 さらに腕にチカラを込めて

 抱きしめた


 するとアミつんは

「お風呂入っちゃう?それとも…」


「寝るっ!!!!」


「( ゚∀゚)・∵ブハッ!!コントじゃん!」


「ち、違うの?」


「まだ少し起きてお話しようか?って

 言おうと思ってた(ノ∀≦。)ノアハハ」




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 "いつ眠くなってもいいように

 先にお風呂に入ってしまおう"

 っていう話でした…(ノω<;)ハズカスィ



 先にアミつん、次に僕が入ったけど



 お風呂から上がると

 アミつんは…



「(*´-ω-)zzZ…」


「ですよね…」







 ━━ 俺の出番は 今日もナシか…チッ…


 出た!オオカミ!起き上がるなし!



( `Д´ )ノ╰;.’:╯バチィン



 ・・・・・・



( ´Д` )__痛ッ!!!!



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