第7話… 希<智



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 てつくんとの話が終わり

 外で待たせている

 サトちんと一緒に帰るため

 急いで幼稚園の正門前へ向かうと


 サトちんの隣には

 元親友の 細木ほそぎ のぞむが居た




 *・゚・*:.。.*.。.:




「お待たせ!」



「アミっ!」

「アミつん!」



( ゚д゚) Σ(゚д゚;)

「「えっっ!」」



「・・・・どうしてここに?・・」


「アミ、話がある…」


「・・・・・・」


「アミつんの 知り合いなの?」


「サトちん、こちら

 リトミックの細木ほそぎ先生だよ」


「そうなんだ!」


「細木先生、リトミックの件は

 まだ中にいる俊先生に お話してください…

 私はこれから予定があるので

 失礼します(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”

 …サトちん、行こう!」


「え?…う、うん…」


「・・・・・・」



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 → その様子をこっそり覗く2人



「お迎え彼氏とアミ先生

 行っちゃいましたねぇ」


「そうだな!さ、俺達も帰るぞ…」


のぞむ先生、ポツ〜ンですよ…

 ちょっと話しかけてこようっと!」

 εε=(((((ノ・ω・)ノ



「な!お、おい!マサ先生っ!

 ったく、好奇心旺盛な子どもか?…」




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 → ポツンとのぞむ




 アミと サトちんとかいう男性の背中を

 黙って見送った



「彼氏かな…(ボソッ)」



 また アミと仲が良かった昔のことを

 ぼんやり思い出してみる



 "恋愛下手、克服したのか…"

 "俺には 心配する資格は もうないよな…"



 話は出来なかった…

 またの機会でいいか…


 帰ろうとすると


 柾國まさくに先生に声を掛けられた




のぞむ先生!

 こんばんは\(^▽^)/!」


「っ!こ、こんばんは…Σ(•ω• ノ)ノ」


「家は この辺りなんですか?(*´꒳`*)」


「いや、えっと…」




 勢いよく質問してくる柾國先生に

 戸惑っていると


「今日は 盛り上がっていましたね!

 リトミック!」



 ゆう先生が 近づいてきた



「楽しんでもらえてよかったです!

 …尾地おじ先生からは

 紗蘭幼稚園の子どもたちは

 良い子ばかりだと聞いてましたが

 僕のこと、受け入れてくれるか

 不安だったんです…」


「園の子どもたちは

 ほんっと 良い子ばかりなんですっ!

 だから不安がらなくて大丈夫です(*´∀`*)」



 目をキラキラさせながら

 仏のような笑顔の優先生…



 アミが仕事をしているのも

 今日 初めて見たけど いい顔してた…



 "子どもが好きなんだなぁ…"



「優先生は 毎年の卒園式に

 必ず号泣するんですよ( *¯ ꒳¯*)フフッ」


「お、おい!恥ずかしいから

 それを言うなよ!」


「いや、わかります!

 子どもたち みんな天使ですよね!

 卒園となれば 寂しいですよ(*´艸`)」


「さすがのぞむ先生!

 わかってらっしゃる!.。゚+.(・∀・)゚+.゚」


 柾國先生と優先生のやり取りが

 微笑ましくて…

 こんな素敵な同僚達と

 仕事をするアミは 幸せ者だ…



 そんなことを考えてたら



「希先生は アミ先生と

 どういう関係なんですか?」


「おい、マサ先生っ!」



 柾國先生にズバリ聞かれ

 素直に答える



「気になりますよね?(´▽`*)アハハ

 …アミとは、親友でした

 久しぶりに会ったので

 話をしたかったんですけどね〜」



 ・・・・・・



 …雰囲気を汲み取ってくれたのか

 優先生が



「さ、マサ先生帰るぞ!」


「そうですね!

 じゃあ 希先生!年中組のリトミックも

 楽しみにしてます( *´꒳`* )

 帰りは お気をつけて…」


「はい、頑張ります!」



 先生たちは帰って行った



「俺も帰ろう…」

 踵を返して 家へと向かった




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 → 幼稚園から無言で歩く僕とアミつん



 あの リトミックの先生は

 アミつんを 呼び捨てしてた…

 どういう関係なんだろう



「…ごめんね、サトちん」


「え、何が?」


「嫌な思い、しなかった?」


「…いや、大丈夫だけど」


「それなら いいけど…(^_^)

 さて、今日はどこで食べようか?」



 無理やり笑ってるような気がして

 思い切って聞いてみる



「あの、リトミックの先生…って…」


「あぁ…彼とは 親友だったの…

 ずっと連絡もしてなかったから

 再会してびっくりして(*´꒳`*)」



 何か…あるんだろう…

 だけど 僕は ただの"飯トモ"だから

 …これ以上は 聞けない



「……」




 ── 嫌だなぁ…

 飯トモのままっていうのは… ──



「今日はアミつんに

 会わせたい人がいるんだけど…」


「えっ、誰、誰?(*´꒳`*)」




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 → 誰と会うのかとソワソワするアミ



 サトちんと 向かったのは

 ちょっとオシャレなお食事処



 "ホント…いろんなお店知ってるなぁ〜"



 中に入ると

 お客さんたちの楽しそうな話し声で

 賑わっていた



「へい らっしゃいっ!!!!

 ぅおっと!さとしじゃねぇか!

 この時間に珍しいな…って!

 ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!後ろにオナゴがいるっ!!!!!!」


 こちらに指さして 驚いている

 おでこにバンダナを巻いて

 赤いアロハシャツに短パン、サンダル…

 奇抜な風貌のオーナーらしき人…


「紹介するね!

 従兄弟いとこじん兄さんです!

 …で、こちらがアミつんです(*´꒳`*)」


「いらっしゃい!」


「はじめまして!卯月うづきです!」


「智がお世話になってるそうで…

 介抱してくれたんでしょ?

 ありがとうございます!」


「そんな話まで…!

 いえいえ!

 たまたま通りかかって…(´▽`*)アハハ」


「ゆっくりしていって!」


「はい!」



 *・゚・*:.。.*.。.:




 → 従兄弟に会わせてホッとしている智



 兄さんは 腕にヨリをかけて

 じゃんじゃん料理を出してくれた


 どれも美味しくて…



「サトちん、私 太ったらどうしよう(*´艸`)」


「多少太っても問題ないない!( 𓏸`꒳´𓏸)キリッ」


「美味しいっ!」


「気に入ってくれた?良かった!」



 頬がパンパンに膨らむほど詰め込んで

 美味しそうに食べる

 アミつんの顔を見るのが

 僕の楽しみでもある



 兄さんには

「恩人を早く連れてこい!」と

 言われていたから

 今日 連れてこれて良かったぁε-(´∀`;)ホッ



 "あ、そろそろかな…"

 と、思って 腕時計を覗く



「(๑´0`๑)ファー」


「ふふっ…眠くなってきたよね?

 …帰ろうか(*´꒳`*)」




 毎日のように

 アミつんに会っているうちに

 眠たくなる時間も

 わかるようになってきた


 やばいな…僕 ストーカーみたいだ…

(||゚Д゚)ヒィィィ!




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



「どれも美味しかったです!

 ご馳走様でした!」


「そう?良かった!

 また智と一緒に来てください」


「はい!」



 兄さんにお礼を言って

 お店を出た



「サトちん、今日いくら出せばいいの?

 いつもなら どんぶり勘定で…」


「今日は、兄さんが

 ご馳走してくれたから大丈夫!」


「いつもごめんね〜(´-ω- ⸝⸝`)」


「いつも割り勘でしょう(´∀`*)ヶラヶラ」


「あ、そうだった(*´艸`)」




 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆




 アミつん宅までの道のり…

 並んで歩く…僕にとって大切な時間


 一緒に居られる貴重な時間

 …そして この時間を

 終わらせたくないとまで思ってしまう




 幼稚園の前でハグしていた若者とか

 さっき会った 元親友の先生…

 本当は

 アミつんの周りにいる全てのオトコを

 遠ざけたいくらい…



 あぁ……生意気なこと

 考えるようになっちゃった




「…ん?サトちん?」


「え?」


「大丈夫?疲れてるよね?

 毎日 送ってもらっちゃってごめんね!

 今日は、ここでいいよ(*´꒳`*)」




 人通りの少ない道



「いや、送っていく!

 こんな物騒な道で

 1人にさせられないでしょ!<(`^´)>」


「プッ…そんな怒らなくても(*´艸`)」


「あ、ごめんね…( ˙꒳˙ )

 怒った訳じゃなくて…」


「ホント、サトちんは可愛いよね!

 表情がコロコロ変わって(*´꒳`*)」



 可愛い…か…




 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆




 アミつんのマンションが見えてきた

 もう少し一緒に居たいな〜って思うのに…



「今日もありがとうね!( *´︶`*)

 毎日ごめんね!」



 アミつんのどんな笑顔も大好きだけど

 そうやって謝って笑う…


 その笑顔は 好きじゃないよ



 ダメだな……これ以上は…




「・・・・・・・・・」


「…サトちん?」


「…アミつんは まだわからないの?」


「…ん?」




 もう僕は…




「毎日、迎えに行くのは

 アミつんに会いたいから…」


「………」


「美味しそうに食べる顔を

 毎日見たいからなんだよっ!」




 止まれなかった…

 気持ちがはやって

 今しかないと思った…




 だけど

 アミつんから返ってきた言葉は…

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