第2話… 大好きな子どもたち

 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 → 紗蘭さらん✿︎幼稚園



 2便のバスが園児を乗せて到着



 廊下で 園児をたくさんぶら下げて歩く

 しゅん先生に向かって1人の男の子が

 走ってきた



「しゅんせんせ!アレやろうよ!」


「お?アレか!」



 ぶら下がってた園児達が

 次々 がれ落ちると

 俊先生の前にズラリと並んだ


「いいよ、せんせ!じゅんびバンタン!」



「よし!じゃあ みんないいかな?

 今日も一日 楽しむぞっ!!!!!!

 せ〜のッ!!!!!」



【(*´□`)/ダァァ──────ッッ!!!!!!】



 元気いっぱい 拳を突き上げ叫ぶ子供たち



「アミせんせ、こえちっさ!」


「え?小さかった?」


「ぜんは きょう ころんじゃって

 げんき なかったから

 おっちなこえで いぅた!

 ダ────って!」


「やん!可愛い!!」


(っ´>ω<))ω<`)ギュッ♥




 もう、私の"生き甲斐"と言ってもいい


 こうやって幼児教育に携われる喜び…

 愛情かけた分、子どもたちも返してくれる


「アミせんせ〜♡」


 一緒に"ダァー"した子どもたちに

 次々と ハグされる(つ・ω・(-ω-*)ダキッ



 はぁ…幸せ〜((( *´꒳`* )))ポワワーン




「声、小さかったって?(ノ∀`笑)」


「入魂ありがとう!俊先生!

 うん、そうらしい(*´艸`)」




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 さくら組の保育室



 10:00だよ!全員集合!

 保育時間の始まり



「お当番さん、前に出て来てください!」



 腕章をつけた

 日替わりのお当番メンバー

 担任の ちょっとしたお手伝いや

 クラスのみんなのお世話等が

 お当番さんのお仕事…


 男女2人ずつ

 ピアノの前にやってくる



「それでは元気にご挨拶お願いします!」


 私がピアノでCコードを弾くと

 椅子に座っていた園児たちが立ち上がり

 お当番さんの方へ向いた


「みなさん、おはようございまぁす!」

「おはよ〜ございまぁすっ!…ます…マァス…」



 "やまびこ"のような 時差あるある…



「今日は30日 金曜日です!」

 と、私が声を上げると


 お当番さんが声を揃えて

「おてんきは?」


「は〜れ〜ですっ!…です…デス…」



 よく出来ました!クゥーッ!!”(*>∀<)o




「今日の日付のところに

 シールを貼ってね!」



 子どもたちは テーブルの上に

 カバンの中から取り出したシール帳を

 広げる


 お当番の園児が5~6人で1グループの

 各テーブルを回って

 シールを預けると

 園児達は各自 登園した証として

 今日の日付のところに

 貼っていく



「貼ったら シール帳を集めるので

 男の子からこのカゴに入れてね! 」



 εε=(((((ノ・ω・)ノ

 レ(Ⲻⲻ Ⲻ )ヘ 三シュタタタタタタタタ



「次は、女の子!」


 ヽ(*・ω・)-oo-(*・ω・)

 テクテク(・ω・o*)-8。。。



 …双方可愛さ 譲らず♡




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 保育室にて、朝の会が終わると

 各々、保育開始…




 年中組 E-Time(英語)


 お遊戯ホールに 1クラスずつ

 園児たちは自分の名前が書かれた

 名札ゼッケンを首から下げて

 授業を受ける


 教えてくれる方は

 NPO法人から派遣される 純外国人の先生



「Hello,everyone!(こんにちは、皆さん!)」


「Hello, Ms. kapy!

(こんにちは、カピィ先生!)」



 小学校から本格的に英語の授業が始まる


 絵を見せて 答えたり

 英語の歌を歌うなど

 在園のうちに 少しでも

 異国語に楽しんで触れさせて

 慣れ親しむ目的




 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆




 年少組


 園庭で 遊具等で めいっぱい




 人気の遊具の前には

 子供たちの大行列


「ブランコは 1人

 15回ずつ こいだら交代だよォ〜」


「ゆうてんてぇ、おしてぇ〜」


「ちゃんと掴まっててよ!せ〜のっ!」


 ブランコに乗った園児の

 背中を押す優先生と一緒に

 順番まちの園児たちが

 大きな声で"15"数える



【い〜ち、にぃ〜…】




 。゜⋆。゜⋆。゜⋆。゜⋆




「サッカーする人、こっちだよぉ〜!」

 カナ先生が 声を張る


 男の子たちに人気のPK合戦

 中には 女の子も数人



「どらどら…カナ 先生しぇんしぇい

 ワシがゴールチーパーしてやるど」


「いやいや 危ないです!」


「だいじょぶだァ〜」




 *・゚・*:.。.*.。.:



 12時を回ると 園児お待ちかね

 昼食の時間


 めいっぱい遊んだ後のご飯は美味しい!



 ウチの幼稚園は 月曜日から木曜日が給食

 金曜日は お弁当…


 給食は 残しがちだけど

 今日は金曜日…

 大好きなものが

 たくさん入ったお弁当箱を広げて

 自慢大会が始まる



 中には キャラ弁というものも…


「みて!わたしのキテ○ちゃん♡」

「ぼく、ミ○キー!」


 クオリティがすごい!


 ちなみに私は

 毎度、自然解凍・レンチン冷凍おかず

 満載な手抜き弁当…

 お、美味しいのよ!

 朝は5分でも多く寝たいのだ…



 食べる前に よく手を洗ってスプレーで消毒


「セーノ…いただきま〜す!」

 4人のお当番さんが声を揃えると


「い〜た〜だ〜き〜ますっ!…ます…マス…」

 と、こだまする…



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 お弁当が終わると

 お腹を落ち着かせるため

 1冊〜2冊 絵本の読み聞かせをして

 帰る時間まで 自由に遊ぶ



 テレビゲームがありふれている

 このご時世

 外で遊ばない子も増えている


 ここの幼稚園は 知育・食育はもちろん

 なるべく体を動かす体育にも力を入れてる



 E-Timeの他に

 マット運動や鉄棒で体を動かす体操教室や

 音感・リズム感も同時に身につけるため

 音楽に合わせ体を動かすリトミックがある




 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 楽しかった幼稚園での時間も

 あっという間に終わる





 14:15

 帰りの会




「みなさん、さようなら!」

「さよ〜ぉなら…なら…ナラ…」



 1便の園児は、バスに乗車

 2便の園児はバスが戻ってくるまで

 園内で自由に遊ぶ


 徒歩で通っている園児は

 玄関を出ると

 蜘蛛の子を散らすように

 お迎えに来てくれた保護者の腕の中に

 吸い込まれていく



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜




 今日は年少組の茶話会


 14:45


 保護者の皆さんと担任の交流

 日頃の保育室で過ごす子供たちを

 撮りためていた写真を

 BGMつきのスライドショーにして

 保護者の方に観てもらったり

 家での子供たちの様子など

 他の保護者の方と共感し合う

 大切なひととき…


 保護者と担任が盛り上がっている間

 園児たちは別の先生達と

 遊んで待っている



 *.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜



 16:00


 茶話会だった保護者の皆さんと

 園児たちが帰るのを全職員で見送った




ゆう先生、カナ先生

 お疲れ様でした!」


「お母さんたちを目の前にすると

 毎回緊張しますね…アハハハ

 カナ先生みたいに 打ち解けられなくて」


「やっぱり"慣れ"よ、優先生!」


「色んなお母さんたちがいるから

 気疲れすることもあるけど

 持ち前のイケメンスマイルで

 お母さんたちのハートを

 撃ち抜いて…(ノ∀≦。)バキューン!」


「子どもたちのハート撃ち抜くのは

 僕得意です!…( *¯ ꒳¯*)ドヤッ」


「マサ先生は その辺歩いてるだけで

 撃ち抜かれるわ!(ノ∀≦。)ぷぷ-ッ笑」


「俺なんかこの前の茶話会で

 ある保護者のかたに

 "知り合いの女の子紹介してあげる!"って

 言われちゃって 丁重にお断りしたよ」


「俊先生に幸せになって

 もらいたいんだろうね!」


「僕は マスミ先生と

 幸せになりたいです♡」


「ぎぇ────っ!」


「出た!キモイぞ 郷布ごぉふっ!

 話に入るなしー!」


「カナ先生、落ち着いて!」






 *・゚・*:.。.*.。.:*・゚・*:.。.*.。.:




 保育室の掃除、次回の保育計画等の

 事務処理をする


 今日集めたシール帳は

 月末に全員分を集めて

 普段貼るシールとはちょっと違う

 キラキラして大きなごほうびシールと

 担任から一言記入して 返却する


 一人一人、顔を思い浮かべながら

 メッセージを書いていく…



 隣の席の俊先生から声を掛けられる


「アミ先生…

 リトミックの尾地おじ先生の

 腰痛が悪化して、来週のリトミックから

 違う先生が来るんだって」


「そっか…腰痛つらそうだったもんね

 子どもたち寂しがるね…

 みんな"おじちゃん先生"大好きだもん」


「今、園長先生が

 新しい先生と話してるみたいだよ!

 プロのダンサー目指して

 留学してたんだってよ」


「わぁ〜本格的な先生じゃん!」




 ポリンポリン♫


 内線が鳴り、受話器を取る



 ──「俊 先生しぇんしぇいと 一緒に来てけろ」


「はい、わかりました!」




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 園長室のドアをノックして

 俊先生と一緒に入る



「「失礼します!」」


「アミ?」


「あ…」




 そこには 2年以上音信不通だった

 元 親友の細木ほそぎ のぞむが居た

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