第6話 皆の成長
次の日、守は、事業所に来た。そこで、イナズマが、初めに見た感じより、成長しているのだが、ちょっと、不安定に感じる様子に、困惑した。
守は、作業をしながら、イナズマの様子を見ていると、「~やってください」と、 乱暴に、言って、作業の空気に、水を差していた。
たまらず、「そういう時は、『お願いします』と言うんだよ」
イナズマは、「はい」と言ったが、不服な様子だった。
休憩の時間、イナズマの所に言って、話しかけた。
「イナズマさん、英語で力のことを、『パワー』と、『ホース』と言う、違う種類の言葉がある。パワーは、馬力のことで、ホースは、整えられた大きな力を言うんだ。イナズマさんは、「パワーがあるんだから、努力して、それを、ホースに、変えないとね」
イナズマは言った。
「いつも、ありがとうございます、努力します」
守は、その様子を見て、イナズマは、守に、反発していることが分かった。
……どうしたらいいのかな? ……
そう考えていると、守は、今まで、接してきた、可哀そうな人の思いや、そう言う、人達への接し方を、じっと、考えていた。
守が、長考すると、あるアイデアが浮かんだ。
……そうだ、彼の代わりに、私が言おう……イナズマが、「~やってください」と、 乱暴に言って、プイっとしたら、私が、責任をもって、彼の代わりに、その相手に、 「お願いします」と、言うのは? どうだろうか? ……
守は、思った。
……これなら、出来る……
守は、こうゆう事を、続けていけば、イナズマに、何か、変化が、起こるのではないか? と、想像した……。
その後、守は、その策を、自宅に持ち帰ることにして、今日の一日の仕事が終わったので、タイムカードを押して家に帰った。
家に帰ると、「少額・出版社」から、手紙が来ていた。
それは、自費出版の代金を払うための、振り込み口座番号だった。
そこで、休日が明けた、月曜日に、守は、代金を払う事にした。
その事で、守の自費出版の、事業所での、新たな段階へ進んでいくことになった。
守は、その為に、彼らの様子を、再調査をして、次期の計画を立てることが求められた。
そんな中、どうゆう訳か? 彼らが良くなると、守の精神状態も、よくなっていった。
イギリスのことわざに、「1ペニーの仕事を、始めたら、1ポンドを稼ぐまで、その仕事を、止めてはならない……」と言う……。
意味は、始めて見て、何か、鉱脈があれば、それが、大金となって、我が手に収めるまで、稼ぐ手を、止めてはいけない、という意味だ……。
現実問題、守は、文章は上手くなったが、確かに、鉱脈を掘り当てたが、まだ、1ペニーも稼いでいない。
守のゲームは、始まったばかりだった。
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