もしもタイムマシンがあったなら

 もしもタイムマシンがあったなら、私はどうするだろう。

 やり直したい過去に戻る?

 それとも知らない未来を見に行くだろうか?

 きっと、そのどちらもしないだろう。

 なぜって?

 だって、今の自分があるのは、やり直したい過去を越えてきた、勇気の証。

 そんな大事な自分を捨てるなんて、もったいない。

 じゃあ未来を知りたくないのかって?

 知った瞬間に、きっとどんなにキラキラした未来も、つまらなく見えるだろう。

 分からないからこそ、楽しみなんだもの。

 だから、私はタイムマシンがあっても使わない。

 そんな私よりもっと、それを使いたいと心の底から願う人に、その権利を渡すわ。

 そうして、私は私のまま、まだ見ぬ未来にドキドキしながら、これからもずっと私を貫いて生きていく。

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