第21話 楽しい時間は……

 あれから学校が終わっては、放課後に2人公園で遊ぶようになった。

 

「それ!」 

「えーい!」


 周りを気にせず、2人で過ごす楽しい時間。

 

 雪ちゃんと2人で遊具で遊んだり、かくれんぼしてみたり、鬼ごっこしてみたりと夕日が沈むまでの時間――暗くなるまで色んなことをして遊んだ。

 

 汗を掻き、公園に響く僕たち2人の笑い声。

 知らない子連れのお母さんたちもそんな様子を見て微笑んでいる。

 

 だけどある日、雪ちゃんはいつもより公園にくるのが遅かった。


 僕はひとりブランコを漕ぎながら待ち続けた。

 風はいつもよりヒヤッと冷たく、夕日は次第に沈んでいく。それでも雪ちゃんの姿は見えないし、僕の名前を呼ぶ声も聞こえない。


 今日はもう来ないと思った僕は乗っていたブランコから飛び降り、家に帰ろうとした。


 すると、雪ちゃんの声が公園に響いた。


「ゆーくんごめんね! ちょっと付いてきて!」


 そう言って雪ちゃんは僕の右腕を強く掴んだ。

 少し寂しそうな表情をする雪ちゃんの顔に僕は何かあったんじゃないかと不安にもなった。


 しかし、そんな僕の不安も雪ちゃんにはお構いなし。言われた通り付いていくと、そこは初めて会った桜並木の下だったのだ。


―――――――

皆様、ここでちょっとした告知です。

今週の金曜日から新作のラブコメを投稿いたします


それもあってこの作品の投稿時間の変更をお知らせします。今までは12時14分に投稿していましたが、

この度、明日から朝8時14分に変更いたします。

通学・通勤時間の隙間時間にでも読んでいただけると嬉しいです。


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