　ここは毎年春になると桜は満開になって、太陽の下で美しく咲き誇る。

　1日通してその桜を一目見ようと県外からくる観光客が後を絶たないほどだ。

　そこで一人寂しく棒立ちしていると、

「ねぇ何でそんなに寂しそうにしているの？」

　この時、声を掛けてきたのが、堀宮雪音（ほりみやゆきね）――通称、雪ちゃんだった。

　当時小学4年生だ。

　そんな雪ちゃんの質問に僕はこう答えた。

「寂しくないよ……僕はずっとひとりだったから。もう慣れ――」

「それが当たり前だと思っちゃいけないのよ。あなたのその当たり前は私にとって当たり前じゃない。だから私があなたの初めての友達になってあげる！」

「誰も友達がいないなんて言ってない……」

「そうなの？　私は悲しいな、私にとってもあなたにとってもお互いに初めての友達になれると思ったのに……」

「君もひとりなの？」

「そうよ、私って結構可愛いでしょ。だからねみんな嫉妬して話し掛けてもくれないの」

「そ、そうなんだ……」

　僕はうつむきながらそう答えた。

―――――――

お二人の方に★をいただきました！

これからもどうぞよろしくお願いします

それとありがたいことにこの度、1万PV達成いたしました！！

本当にお読みいただきありがとうございます

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